京都発の新プロバレーボールチームに、チーム名と第一期生がそろいました。
株式会社KYOTO VALLEYは2026年9月16日(水)、京都経済センターで記者会見を開き、新チーム名「KIVALLOS京都(キヴァロス京都)」と第一期生13人を発表しました。
今回の会見では、チーム名に込められた思いや第一期生の顔ぶれ、京都の街との関わり、2027年秋のVリーグ参入に向けた今後が明らかになりました。
KIVALLOS京都は、2026年7月に京都発の新プロバレーボールチームとして設立が発表されました。チーム立ち上げ時の構想や、2027年秋のVリーグ参入を目指す背景については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
新チーム名は「KIVALLOS京都」 531件の応募から決定

新チーム名は「KIVALLOS京都(キヴァロス京都)」。
8月に行われた一般公募には531件のチーム名案が寄せられ、複数回の選考を経て決定しました。
名前は、京都で「頑張る」といった意味で使われる京言葉の「きばる(気張る)」と、京都にゆかりの深い動物である馬を掛け合わせた造語です。
馬が持つ跳躍力やスピード、協調性をバレーボールに重ねたほか、藤森神社や貴船神社、上賀茂神社など、京都の歴史や文化の中で馬が身近な存在であることも名前の背景にあります。
「いつか自分も入りたい」中学生が名付け親に

名付け親となったのは、京都市立双ヶ丘中学校1年の山本眞右さんです。
自身もバレーボール部に所属する山本さん。将来、このバレーボールチームに入りたいという思いにも触れながら、馬のように頑張り、力強いチームになってほしいと話しました。

会見では、山本さんへの表彰式も実施。認定証が贈られたほか、第一期生13人のサインが入ったチームウェアを、選手たちが山本さんに着せる一幕もありました。

公募で生まれた名前が正式なチーム名となり、その名付け親を選手たちが迎える、KIVALLOS京都のスタートを象徴する場面となりました。
38人のトライアウトから第一期生13人が決定

8月26日に行われた第1回トライアウトには、全国から46人が応募し、当日は38人が参加しました。トライアウト当日の様子はこちらの記事で詳しく紹介しています。
午前はフィジカル測定と面談、午後は試合形式による実技審査を実施。面談では、バレーボールへの熱意だけでなく、「京都という地域にどう貢献したいか」「ゼロから一緒にチームをどうつくっていくか」といった人間力の部分も確認したといいます。
今回発表された第一期生は13人です。
アウトサイドヒッター
石田 柊(2005年生まれ)
福井県立福井農林高校
大西 優空(2005年生まれ)
兵庫県立社高校
久保 隆斗(2005年生まれ)
広島工業大学高校/京都産業大学(3年)
松本 龍之介(2004年生まれ)
大谷高校/びわこ成蹊スポーツ大学(4年)
ミドルブロッカー
尾崎 暖(2004年生まれ)
尼崎市立尼崎高校
服部 凌也(1999年生まれ)
大阪府立旭高校/関西大学
深澤 知慧(2004年生まれ)
松商学園高校/愛知産業大学(4年)
オポジット
岸岡 修人(2005年生まれ)
洛南高校/京都産業大学(3年)
高山 瑛已(2004年生まれ)
花園高校/関西福祉大学(4年)
セッター
吉良 怜央(2004年生まれ)
高知市立高知商業高校/天理大学(4年)
高倉 快周(2004年生まれ)
京都つくば開成高校/大阪体育大学(4年)
リベロ
天野 泰成(2004年生まれ)
京都府立北嵯峨高校/びわこ成蹊スポーツ大学(4年)
日高 駿(2004年生まれ)
昇陽高校/京都産業大学(4年)
※生年・学校名・学年は、会見時の配布資料をもとに記載しています。
選考で重視したのは「人間力」と「覚悟」

上原光徳GMは、第一期生の選考について、競技力だけでなく「人間力」と「覚悟」を重視したと説明しました。
まだ練習環境や待遇も含めて整っていない段階からチームに加わり、京都の街や子どもたちのために活動していけるか。8月のトライアウトでは、実技だけでなく、一人ひとりとの面談を通してそうした部分も見ていたといいます。
その選考を経て選ばれたのが、今回発表された第一期生13人です。
「京都の皆さんに愛されるチームを」服部凌也選手

第一期生を代表して登壇したのは、ミドルブロッカーの服部凌也選手です。
服部選手は、ゼロからプロチームを立ち上げるというKIVALLOS京都の挑戦に加わりたいと考え、トライアウトに応募。
合格には安堵した一方、「ここからが勝負」と捉えていると話し、2027年秋のVリーグ参入へ向けて選手同士でコミュニケーションを取りながら、練習や活動を積み重ねていきたいと語りました。
学生スタッフとも連携しながら、京都の皆さんに愛されるチームをつくっていきたいと話しています。
質疑応答では、第一期生13人について、若さやエネルギーがあり、京都のため、チームのために「きばっていける」熱量を持った選手たちという印象も語りました。
チーム名に込められた「きばる」という言葉が、第一期生の姿勢にも重なります。
小学生へのバレーボール教室も 京都の街とつながるチームへ
選手と京都の街との関わりについても、今後の展望が語られました。
服部選手は、まず競技力を高め、京都の人たちに強いチームだと感じてもらえる存在になることが、大きな地域貢献のひとつだとしたうえで、より身近な活動にも言及しました。
自身としては、小学生を対象としたバレーボール教室をやってみたいと話しています。
また、選手が京都の街へ出る機会も予定されています。
10月15日(木)には、FMおとくにの「フットボールラウンジ」「きょうとこれからラジオ」に選手が出演予定。会場はイオンモール京都桂川です。
さらに10月24日(土)には、サンガスタジアムで10時30分から16時まで開催される「キッズスポーツフェスタ」に選手が参加する予定です。
試合会場だけでなく、ラジオ出演や子ども向けのスポーツイベントなどを通して、選手が地域の人たちと接点をつくっていく機会も少しずつ始まります。
京都サンガF.C.、京都ハンナリーズとも「共存共栄」
京都にはすでに、サッカーの京都サンガF.C.やバスケットボールの京都ハンナリーズなど、地域に根差したプロスポーツチームがあります。
質疑応答では、こうした既存チームとの関係についても質問がありました。
上原GMによると、KIVALLOS京都の立ち上げにあたり、京都サンガF.C.や京都ハンナリーズの関係者にも事前に報告。スポーツ同士でファンを取り合うのではなく、「共存共栄」していくという考えを共有しているといいます。
まだ構想段階ではあるものの、サッカー、バレーボール、バスケットボール、卓球など、さまざまなスポーツを子どもたちに体験してもらうイベントについても話をしていると説明しました。
新しいチームだけで完結するのではなく、京都にすでに根付いているスポーツ文化と一緒に街を盛り上げていく考えです。
学生もクラブ運営へ 「ORIME」が始動

KIVALLOS京都のもうひとつの特徴が、学生がクラブ運営に深く関わることです。
会見では、学生プロジェクトの名称「ORIME(おりめ)」も発表されました。
名称には、京都の織物文化につながる「織目」、経験や挑戦を次へつなげる「折り目」、京都の街を象徴する「碁盤の目」という3つの意味が込められています。
学生は法人営業、マーケティング、広報、アカデミー、チーム運営など複数の部門に分かれ、スポーツビジネスの実務に携わります。
10月から合同練習を計画 12月を目処に本格始動
第一期生13人のうち9人は大学生です。
現在は各大学の部活動もシーズン中のため、チームでは10月から週1回程度の合同練習を計画。頻度などはまだ計画段階としながら、大学のシーズンが落ち着く12月を目処に全員がそろって本格始動する予定です。

一方、江守章二社長はこの日の会見で、意識の上では「今日からプロチーム」としてスタートすると話しました。
まず目指すのは、2027年秋のVリーグ参入。その先には2031年のSVリーグ参入を掲げています。
会見では、Vリーグ開幕時に2000人を集客し、その先には5000人規模を目指すという目標も明らかにされました。
7月には選手もチーム名もなかったプロジェクトが、約2か月で名前を持ち、13人の第一期生を迎えました。
中学生が考えた「KIVALLOS京都」という名前のもと、選手、学生スタッフ、そして京都の街がどうつながっていくのか。
「京都のいちばんち」でも、これからの歩みを引き続き追っていきます。
※本記事は2026年9月16日に開催された記者会見を編集部が現地取材し、当日の発表資料・説明をもとに構成しています。最新情報や詳細は公式発表をご確認ください。
編集・文・写真:京都のいちばんち

