SNSでも話題を集める「微わかる展2+小さいすぎるよ展」が、2026年9月13日(日)から11月15日(日)まで、イオンモールKYOTOで開催されています。
展示されるのは、日常に潜む「ものすごく共感するほどではないけれど、なんとなくわかる」感覚や、わざわざ誰かに話すほどではない小さな感情。2つの展示を合わせると、作品数は約300点にのぼります。
実際に訪れてみると、楽しみ方はパネルを読むだけではありません。探したり、扉を開けたり、ボタンを押したりと、会場内には体験しながら楽しめる仕掛けが詰まっていました。
同イベントが京都で開かれるのは、今回が初めてとのこと。京都のいちばんち編集部が会場を体験し、同イベントを担当する株式会社ENTAKU produceの安藤航太さんに、企画の背景やおすすめの楽しみ方を聞きました。
「小さいすぎるよ展」は受付から体験が始まる

会場でまず目に飛び込んでくるのは、真っ赤な壁に設けられた2つの小窓。「小さい受付」と書かれ、そのそばにはベルが置かれています。
ピンセットで渡される小さな入場券

ベルを鳴らすと中から声が聞こえ、小窓からピンセットを持った手がにょきっと登場。差し出されたのは、ピンセットでなければ受け渡せないほど小さな入場券でした。
「これが入場券?」と驚くほどの小ささ。受付から「小さいすぎる」を体験できる仕掛けです。

入場券を受け取ったら、「小さいすぎるよ展」と書かれた小さな入口へ。少し身をかがめてくぐると、いよいよ展示会場です。
5つのテーマで描く日常の小さな感情

最初に鑑賞する「小さいすぎるよ展」は、日常で生まれる小さな感情を集めた展示です。
会場には、次の5つのテーマに沿った作品が並びます。
- 小さいうれしいすぎるよ展
- 小さい気まずいすぎるよ展
- 小さいうつわすぎるよ展
- 小さい面倒すぎるよ展
- 小さい切ないすぎるよ展

例えば、「失くしたと思っていたイヤホンの片方がポケットから発掘されたとき」。派手な出来事ではないものの、見つけた瞬間の安堵とうれしさには、思わず「わかる」とうなずいてしまいます。

「『お返事いつでも大丈夫です』と言いましたが、本当に遅いと嫌です」という作品には、自分にも少し心当たりが。半額シールが貼られた直後には買わず、少し時間を置いてから手に取るという感覚も、なんだかわかります。

一方、「マイナンバーカードを紛失してしまったとき」が“小さい面倒”に分類されているのを見て、「いや、それはかなり面倒なのでは?」と心の中でつっこんでしまいました。
同じ作品を見ても、小さい感情と思うかどうかは人それぞれ。その絶妙なずれにも、くすぐられます。
冷蔵庫や扉を開けて楽しむ作品も
展示は、壁に並んだパネルを読むだけではありません。


会場内には、実際に開けられる冷蔵庫も置かれています。そこに書かれているのは、「冷蔵庫を開けたら自分を祝うための誕生日ケーキが隠されていたとき」という“小さいうれしい”。扉を開けると、中には本当に誕生日ケーキが入っていました。
「家族がこっそり用意してくれたのかな」と想像すると、作品に書かれた“小さいうれしい”が、より身近な感情として伝わってきます。


別の場所には、「扉を開けたら着ぐるみが休憩していたとき」と書かれた扉も。開けてみると、中には着ぐるみの上半身を脱いで休憩している人が。本当に人がいるとは思っていなかったため、「えっ、いる!」とびっくり。見てはいけない場面に遭遇してしまったような、なんともいえない気まずさまで体験できました。

ほかにも、小さすぎる文字をルーペで読む作品など、“感情”だけでなく展示そのものが小さすぎる仕掛けもあります。

さらに、「あれ、こんなところにゴミ箱が」と思って目を向けると、それも作品の一つ。「ゴミ箱に投げて入らなかったゴミを自分で取りにいくとき」という“小さい切ない”が表現されています。
会場の隅にも思いがけない作品が潜んでいるため、周囲をよく見ながら進んでみてください。
全作品が新しくなった「微わかる展2」を体験

「小さいすぎるよ展」を進んでいくと、そのまま「微わかる展2」へとつながります。
「微わかる(びわかる)」とは、強く同意するほどではないけれど、少しだけ共感できる感覚のこと。第2弾となる今回は、全作品が新作に入れ替えられています。
日常に潜む絶妙な“微わかる”が並ぶ

会場には、「いつもいいねをくれる人には、かなりいい感情を持っている」といったSNS時代らしいものから、「平成の凄さを令和になってから感じている」という、少し考えさせられる作品まで並びます。

「阿部寛のドラマと聞くと、ヒットするんだろうなと感じる」という作品も。取材時には阿部寛さん出演のドラマが放送されていたこともあり、「まさに今!」と強く共感しました。
「微わかる」か「微わからない」か、ボタンで表明

「微わかる展2」にも、見るだけでは終わらない仕掛けがあります。
「料理の感想で『やさしい味〜!』は薄いと思っている」と書かれた作品の前には、「微わかる」と「微わからない」の2つのボタンが設置されていました。

自分の考えに近い方を押すと、「微わかる」「微わからな〜い」という声が流れます。ボタンがあると、つい押してみたくなるもの。この作品以外にも、ボタンを押して意思表明できる展示が並び、来場者から人気を集めていました。
さまざまな“微わかる”はどう生まれる?
こうしたさまざまな“微わかる”は、どのように生まれているのでしょうか。
安藤さんによると、作品のアイデアはチームのメンバーが出し合い、数多くの案から展示するものを選んでいるそうです。
また、第1回の会場で来場たら寄せられた、数万点にのぼる「みんなの微わかる」の一部も作品として採用されています。
ここで紹介したのは、2つの展示を合わせて約300点ある作品のほんの一部です。まだまだ多くの作品が待っているので、続きはぜひ会場で確かめてみてください。
「わかる」「わからない」の違いが会話になる

安藤さんによると、これまでの会場では、作品に共感する人がいる一方で、共感できないという反応もあり、その感じ方の違いが来場者同士の会話につながってきたそうです。
SNSでも作品への意見が分かれ、ほかの人がどう感じているのかを知ることに面白さを感じる反響が寄せられています。
安藤さんは、静かに作品を鑑賞する一般的な展示会とは異なり、友人や家族と「これはわかる、これはわからない」と話しながら楽しんでほしいと話します。
感覚に一つの正解がないからこそ、意見が一致しても、まったく違っても面白い。お話を聞き、そこにこの展示の楽しみ方の本質があるように感じました。
会場はイオンモールKYOTO Sakura館4階

会場は、イオンモールKYOTO Sakura館4階のKotoホールです。京都駅八条口側から徒歩約5分、近鉄東寺駅からは徒歩約6分でアクセスできます。
- イベント名:微わかる展2+小さいすぎるよ展
- 会期:2026年9月13日(日)〜11月15日(日)
- 休業日:10月2日(金)、10月28日(水)
- 時間:10:00〜20:00(最終入場19:30)
※最終日のみ 10:00〜18:00(最終入場17:30) - 会場:イオンモールKYOTO Sakura館4階 Kotoホール
- 住所:京都市南区西九条鳥居口町1
- 入場料:平日1,800円/土・日・祝日2,100円(税込)
※小学生以下:無料 ただし小学生以下のみでの入場は不可
※障がい者割引:手帳提示で本人・介助者1人が各500円引き - チケット:公式チケットサイトで日時指定券を販売中
- 当日券は予約枠に空きがある場合のみ、会場受付またはWEBで購入可能
- 会場受付での支払いはキャッシュレス決済のみ
- 地図:Google Maps
まとめ:「これ、どう思う?」を誰かと共有したくなる展示
「微わかる展2+小さいすぎるよ展」は、パネルを読むだけでなく、探す、開ける、押す、考える、話す楽しさが詰まった展示でした。
編集部も、会場を出てから「あの作品はわかった」「あれは小さいすぎる感情ではないよね」と、しばらく話が止まりませんでした。鑑賞中だけでなく、帰り道まで楽しさが続くのも、この展示ならではかもしれません。
会場内では写真や動画を撮影でき、SNSへの投稿も可能です。気になった“あるある”を見つけたら、一緒に訪れた人やSNSの向こうにいる誰かと共有してみてはいかがでしょうか。
展示の前に京都駅周辺で朝ごはんを楽しむなら、出来たての豆腐を味わえるキツネ日和の朝ごはん体験レポートも参考にしてみてください。
鑑賞後も話し足りなくなったら、京都駅周辺の純喫茶おすすめ5選から、ゆっくり過ごせる一軒を探すのもよさそうです。
日常のなかにある、自分なりの小さな感情。気になる方は、その絶妙な感覚を会場で見つけてみてください。
※本記事は主催者・施設の発表および編集部の現地取材をもとに、内容を確認して構成しています。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。
編集・文・写真:京都のいちばんち

