京都「禅とジブリ」展が開幕|石田ゆり子・鈴木敏夫が開会式に

ジブリ作品を通して禅に触れる展覧会「禅とジブリ」京都展が、2026年10月3日(土)、京都市京セラ美術館の新館 東山キューブで開幕しました。会期は12月6日(日)まで。

前日の10月2日(金)に行われた開会式には、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫さんと、展覧会の応援団長を務める俳優・石田ゆり子さんが登壇。展覧会誕生の経緯や展示の感想に加え、『もののけ姫』の思い出話も飛び出しました。

翌日に誕生日を迎える石田さんへのサプライズも続き、会場は笑いと祝福に包まれました。

目次

「禅とジブリ」京都展が開幕|展示の見どころ

本展の原点は、鈴木敏夫さんと禅僧による対談をまとめた書籍『禅とジブリ』。映画『君たちはどう生きるか』の世界を中心に、作品の場面や言葉、鈴木さんの書画などを通して、禅のものの見方に触れる展覧会です。

アオサギに誘われて進む「時の回廊」や、トトロとサギ男がお茶を飲む空間など、ジブリの世界を楽しみながら巡れる展示も。宮﨑駿監督と鈴木さんの日々の会話や、ジブリのキャラクターに禅の言葉を添えた「ジブリ禅画」も紹介されます。

禅寺や禅の文化が今も暮らしの中に息づく京都から始まる本展。おなじみの作品を入口に、日常や自分の生き方に重なる言葉を見つける時間になりそうです。

鈴木敏夫さんが語る「禅とジブリ」誕生のきっかけ

開会式の挨拶で鈴木さんは、京都の出版社・淡交社の編集者から、禅僧と話をしてほしいという手紙を受け取ったことが、そもそもの始まりだったと振り返りました。

自身は禅に詳しいわけではないのに、なぜ対談を依頼するのか。その理由が気になり、編集者と会うことに。やがて茶道の雑誌『なごみ』で対談の連載が始まり、一冊の本へとつながっていきました。

書籍のタイトルを検討する中で、鈴木さんが口にしたのが「禅とジブリにしなよ」という一言。その名前を掲げた展覧会の企画が持ち上がったときには、面白いと思う一方で、二つをどう結びつけて展示するのだろう、という疑問もあったそうです。

挨拶では、書籍の海外出版へと話が広がっていることにも言及。企画のきっかけを作った編集者への感謝を語り、展覧会の内容は来場者自身の目で見て判断してほしいと呼びかけました。

応援団長・石田ゆり子さんが語る展示の楽しさ

応援団長という呼び名は、鈴木さんが命名したもの。石田さんは、禅についてはまだ学んでいる途中としながら、来場者とともに学んでいきたいと挨拶しました。

一足先に展示を見た感想を聞かれると、入口をくぐったときから心が躍ったと紹介。禅を学ぼうという気持ちを忘れるほど、アオサギの出迎えに「ここから楽しいことが始まる」と感じたそうです。

また、展覧会に先立って訪れた東京・龍源寺で、初めて坐禅を体験したことも。約10分間、呼吸だけに集中する中で、「今、ここ」に意識を向ける気持ちよさを感じたと話しました。

その体験を聞いた鈴木さんは、石田さんを「油断のならない人」と表現。ふわっとした雰囲気の中に光るものがあると語り、二人の軽妙なやり取りが続きました。

サン役の思い出と運転のエピソードに会場が笑いに包まれる

『もののけ姫』でサンの声を演じた石田さん。トークは、二人が初めて出会った頃の話にも及びました。

鈴木さんは、「この人をサンに選んで本当に良かった」と、石田さんの起用を振り返ります。そう感じる場面は何度もあったそうです。

続いて飛び出したのは、石田さんの運転する車に乗ったときのエピソード。鈴木さんは、運転が上手だと話したうえで、「すごいんですよ、スピードが」と切り出しました。

石田さんが慌てて話を止めようとする中、助手席でひやひやした思い出を、鈴木さんが冗談交じりに披露。石田さんも当時のことを覚えていると応じ、会場は笑いに包まれました。

長い付き合いだからこその遠慮のない掛け合いに、二人の親しさが伝わる場面でした。

石田ゆり子さんの誕生日に、演奏や特製ケーキのサプライズ

10月3日が誕生日の石田さんには、開会式でいくつものサプライズが用意されていました。

フランスのギタリスト、ティボー・ガルシアさんが登場し、演奏を披露。石田さんがその演奏に魅了されたことをきっかけに親交が始まったと紹介され、誕生日と展覧会の開幕を祝いに駆けつけました。

鈴木さんからは、オレンジワインの贈り物も。さらに、ジブリ作品をモチーフにした、京都展のための特製ケーキが登場しました。

石田さんの誕生日と、「禅とジブリ」京都展の“誕生”を一緒に祝う演出。会場では「ハッピーバースデー」を歌う場面もあり、和やかな祝福の時間となりました。

「自分の面白いものを見つける」楽しみ方で

展覧会の注目ポイントを問われた鈴木さんは、「それぞれの人が自分の面白いものを見つける」ように楽しんでほしいと話しました。

キャラクターとの出会いに心が躍ったり、会話に笑ったり、書かれた言葉の前で立ち止まったり。禅を難しく考えすぎず、まずは気になるものに目を向けながら、ジブリの世界を巡ってみてはいかがでしょうか。

「禅とジブリ」京都展の会期・料金・会場

項目内容
会期2026年10月3日(土)~12月6日(日)
会場京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ
所在地京都市左京区岡崎円勝寺町124
時間10:00~18:00(最終入場17:30)
休館日月曜日。ただし10月12日・11月23日は開館
当日観覧料一般・大学生1,900円、中学・高校生1,500円、小学生1,100円。未就学児無料。いずれも税込
公式サイト「禅とジブリ」京都展

※本記事は開会式での取材および公式発表をもとに編集部が構成しています。

編集・文・写真:京都のいちばんち

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