祇園祭は、山鉾巡行や宵山のあとも神事が続き、7月31日の疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)で1か月の祭礼を終えます。
24日の還幸祭で神輿が八坂神社へ還ってからも、狂言奉納や神輿洗式など、祇園祭の締めくくりとなる神事が続きます。7月24日以降の流れを一覧で整理しながら、それぞれの見どころを紹介します。
7月24日以降の祇園祭スケジュール一覧
- 7月24日|後祭山鉾巡行・花傘巡行・還幸祭:
午前に後祭の山鉾巡行と花傘巡行、夕方から夜にかけて還幸祭。御旅所にあった3基の神輿が氏子区域を巡って八坂神社へ還り、神霊を本殿へ戻します。(祇園祭 還幸祭の見どころはこちら) - 7月25日 11:00|狂言奉納:
八坂神社の能舞台で、茂山忠三郎(しげやまちゅうざぶろう)社中が狂言を奉納します。境内で鑑賞できます。 - 7月26日・27日|公式行事なし:祇園祭の神事・行事は予定されていません。
- 7月28日|神輿洗式:午前10時に鴨川で神用水を清め、午後8時に中御座(なかござ)神輿を四条大橋で清めます。(詳細は下記)
- 7月29日 16:00|神事済奉告祭(しんじすみほうこくさい):祇園祭の主要な神事が無事に終わったことを神前に奉告し、神恩に感謝します。
- 7月30日|公式行事なし:最終日に向けた準備期間で、公式な行事は組まれていません。
- 7月31日 10:00|疫神社夏越祭:境内の疫神社で大きな茅の輪(ちのわ)をくぐって厄気を祓い、祇園祭が幕を閉じます。(詳細は下記)
※各時刻はおおよその目安です。天候や進行状況により前後します。
7月28日の神輿洗式は、神輿を清めて納める神事

神輿洗式は、7月に2回行われます。
1回目は7月10日で、17日の神幸祭に備えて神輿を清める神事です。2回目にあたる7月28日は、24日の還幸祭を終えた神輿を清め、神輿庫(みこしぐら)へ納めるための神事です。
同じ神輿洗式でも、10日は神幸祭に備える神事、28日は祭りを終えた神輿を神輿庫へ納める神事という違いがあります。
清めに使う水は「神用水(しんようすい)」と呼ばれ、当日の午前10時に鴨川(宮川堤)で汲み上げてお祓いした水を使います。夕方になると、この水で神輿を清める神事へと続きます。
神輿洗式の時間と当日の流れ
| 時間(目安) | 行事 | 見どころ |
|---|---|---|
| 午前10時ごろ | 神用水清祓式 | 神輿洗に使う神用水を鴨川で清めます。 |
| 午後6時ごろ | 神輿洗奉告祭 | 神輿洗式の斎行を神前に奉告します。 |
| 午後7時〜9時45分ごろ | お見送り提灯行列 | 提灯を掲げた行列が氏子区域を巡行します。 |
| 午後8時ごろ | 神輿洗式 | 四条大橋で中御座神輿を神用水で清めます。 |
| 午後8時30分ごろ | 八坂神社に帰社 | 神輿が神輿庫へ納められます。 |
※時間は八坂神社の公式発表などをもとにしています。天候や進行状況により前後する場合があります。

四条大橋では、大松明の炎に照らされた中御座神輿がゆっくりと進みます。神用水が神輿へ振りかけられる場面は短いため、橋の上で神輿が止まる瞬間を見逃さないようにしたいところです。
神事が始まる頃には、四条大橋周辺は多くの見学者でにぎわいます。交通規制も行われるため、時間に余裕をもって訪れると安心です。
💡京都のいちばんちメモ
神輿洗式を見学するなら、四条大橋西詰に建つ北京料理店の東華菜館(とうかさいかん)の屋上ビアガーデンという選択肢もあります。橋の上の神事全体を見渡しやすく、大松明と中御座神輿の動きを追いやすい場所です。

2026年はあいにくの雨でしたが、屋根のある席から神事の様子をゆっくり見学できました。屋上ビアガーデンは料理や料金が店内と同じで、席料もかかりません。営業日や利用条件、席の空き状況は変更される場合があるため、訪れる際は一度確認しておくのがおすすめです。
7月31日の疫神社夏越祭で大茅輪をくぐる
7月31日(金)の午前10時から、八坂神社境内の摂社・疫神社で夏越祭が行われます。祇園祭を締めくくる最後の神事で、この祭礼をもって約1か月続いた祇園祭が終わります。
疫神社の鳥居には大きな茅の輪が設けられ、参拝者はこれをくぐって厄気を祓います。「蘇民将来之子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)」と記された護符(茅の輪守)も授与されます。
この茅の輪くぐりは、素戔嗚尊と蘇民将来の故事に由来し、無病息災や疫病除けを願うものとして受け継がれています。

疫神社は八坂神社の西楼門を入ってすぐの場所にあります。午前10時から神事が行われ、その後、一般の参拝者も茅の輪をくぐることができます。神事が終わると多くの参拝者が列をつくっていました。

大茅輪の周囲には持ち帰り用の茅も用意されています。
設置されている大茅輪から直接茅を引き抜くのは、茅の輪を傷めるだけでなく、くぐった人の厄(穢れ)が移った茅を持ち帰ることになるともいわれています。そのため、持ち帰り用として用意された茅を使うのがマナーです。
持ち帰って小さな茅の輪を作り、護符とともに玄関などへ飾り、無病息災を願います。

編集部も持ち帰った茅で小さな茅の輪を作ってみました。思った以上に茅を束ねて輪にするのは難しく、不器用な仕上がりになりましたが、祇園祭最後の神事を自宅でも感じられる記念になりました。
開催概要・アクセス
神輿洗式
- 開催日:2026年7月28日(火)
- 時間:午後8時ごろ
- 場所:八坂神社から四条大橋周辺
- 料金:見学無料
疫神社夏越祭
- 開催日:2026年7月31日(金)
- 時間:午前10時から(一般の茅の輪くぐり・茅の持ち帰りは午前11時ごろから・目安)
- 場所:八坂神社境内 疫神社
- 料金:参拝無料(護符などの授与品は有料)
八坂神社へのアクセス
- 住所:京都府京都市東山区祇園町北側625
- 京阪「祇園四条駅」から徒歩約5分
- 阪急「京都河原町駅」から徒歩約8分
- Googleマップ:八坂神社
- 公式サイト:八坂神社 祇園祭の神事・行事
※日時・時刻は変わる場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください(※2026年時点)。
よくある質問(FAQ)
Q. 還幸祭のあと、祇園祭の神事はいつまで続きますか?
A. 7月24日の還幸祭のあとも、25日の狂言奉納、28日の神輿洗式、29日の神事済奉告祭と続き、31日の疫神社夏越祭で幕を閉じます。
Q. 神輿洗式は何時から見られますか?
A. 神輿を清める神事は午後8時ごろ、四条大橋で行われます。午後7時前後から周辺の人出が増えます。
Q. 7月10日と28日の神輿洗式は何が違いますか?
A. 10日は神幸祭に備えて神輿を清める神事、28日は祭りを終えた神輿を清めて神輿庫へ納める神事です。
Q. 疫神社夏越祭の茅の輪はいつくぐれますか?
A. 午前10時からの神事のあと、午前11時ごろから一般の参拝者もくぐれます(目安)。大きな茅の輪のほかに持ち帰り用の茅も用意されています。
Q. 雨でも行われますか?
A. 天候により進行や時間が変更される可能性があります。当日は八坂神社の公式情報をご確認ください。
まとめ:祇園祭最後の神事を朝と夜に訪ねる
山鉾巡行が終わっても、祇園祭は7月31日まで神事が続きます。7月28日の神輿洗式では、大松明に照らされた中御座神輿が四条大橋を進み、31日の疫神社夏越祭では、大茅輪をくぐって祇園祭の締めくくりを迎えます。最後まで足を運ぶと、祇園祭が「祭り」だけでなく「神事」であることも感じられるかもしれません。
※本記事は公式情報および編集部が実際に訪れて取材・体験した内容をもとに構成しています。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。
編集・文・写真:京都のいちばんち

