2026年7月4日(土)から9月6日(日)まで京都文化博物館で開催される「マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love-」。
フィンランドのデザインハウス・マリメッコ創業75周年を記念する本展では、約70点のドレスをはじめ、デザイン制作の舞台裏やプリントメイキングの工程、皆川明氏によるインスタレーションなどを通して、「模様のちから」を体感できます。
編集部は開幕前の内覧会を取材しました。本記事では、実際に展示を見て感じた見どころや所要時間、写真撮影の可否、限定グッズなど、「行く前に知りたい情報」を展示の流れに沿って紹介します。
マリメッコ展はブランドの歩みから始まる。創業者アルミ・ラティアの思想に触れる展示


会場に入ると、最初に迎えてくれるのはマリメッコの歴史やブランドの歩みを紹介するエリアです。
創業者アルミ・ラティアの言葉や歴代デザイナーの紹介、貴重なアーカイブ資料などを通して、1951年の創業から現在まで受け継がれてきたブランドの哲学を知ることができます。
展示の冒頭で紹介されているのは、創業者アルミ・ラティアが若き日に記した言葉です。
ただひとつの責任は 美
ただひとつの現実は 夢
ただひとつの強さは 愛
この3つの言葉は、本展の副題「Beauty, Dream, Love」にもつながるテーマとなっています。
さらに、展示では
私たちの使命は、大胆なプリントと色彩を通じて、人々にありのままの幸せや毎日の生活に喜びをもたらすこと
というマリメッコの理念も紹介されています。
ブランドについて詳しくない人でも、この最初の展示を見ることで、その後の展示がより興味深く感じられるはずです。
なお、一般来場者が撮影できるのは約70点のドレス展示から。ブランド紹介や年表までの展示エリアは撮影できません。
マリメッコ展で注目したい3つの見どころ
① 約70点のドレスでたどるマリメッコのデザイン

ブランド紹介を抜けると、約70点のドレスが並ぶ展示空間が広がります。
1950年代から現代までのドレスが時代順に展示され、ブランドを代表する「ウニッコ」をはじめ、それぞれの時代を彩ったプリントやシルエットを一度に見ることができます。
印象的だったのは、年代ごとにデザインは変化しているにもかかわらず、古さを感じさせないこと。
1960年代に生まれたデザインが2020年代の作品と並んでも違和感がなく、マリメッコが大切にしてきたデザインの普遍性を感じられる展示となっていました。
展示解説では、「日常生活に美しさを取り入れたい」という創業者アルミ・ラティアの思いにも触れられており、ドレス一着一着からブランドの歩みをたどることができます。
京都出身・脇阪克二氏の作品にも注目

ドレス展示の中で、京都の人にぜひ注目してほしいのが京都出身のデザイナー・脇阪克二氏の作品です。
1968年、フィンランド人以外で初めてマリメッコのデザイナーとなった脇阪氏は、自由で遊び心あふれるパターンと鮮やかな色彩を特徴とし、約400点ものデザインを手がけました。
会場では、脇阪氏がデザインした図案を用いたドレスも展示されています。
京都文化博物館で開催される本展だからこそ、京都ゆかりのデザイナーの作品にもぜひ注目してみてください。
② プリントメイキングを体感できる「Factory as a Playground」

ドレス展示の次に現れるのが、アートユニット「plaplax」が手がけた「Factory as a Playground」です。
ここでは、ヘルシンキにあるマリメッコのプリント工場をテーマに、プリントが生まれる工程を大型映像とプロジェクションで表現しています。
会場中央には巨大なプリント台を模した展示が設けられ、壁いっぱいに映し出される映像とともに、図案が重なり、一枚のプリントへと完成していく様子を体感できます。
完成した洋服やバッグを見るだけでは分からない、「模様が生まれる瞬間」をテーマにした展示は、本展ならでは。
デザイナーのひらめきが職人の手によって形になっていく過程を知ることで、その後に見る作品の印象も変わってきます。
💡 京都のいちばんちメモ
編集部もこのエリアでは思わず足を止め、映像を最後まで見入ってしまいました。プリントが完成する工程を知ってから次の展示へ進むと、マリメッコのデザインがより身近に感じられます。
③ 皆川明によるインスタレーションでマリメッコの世界へ

「Factory as a Playground」を抜けると、本展の最後を飾るのが、ファッション・テキスタイルブランド「mina perhonen(ミナ ペルホネン)」の創設者・皆川明氏によるインスタレーションです。
天井から色鮮やかなテキスタイルが立体的に吊り下げられ、空間全体がマリメッコの世界へと変わります。
来場者は作品の間を歩きながら鑑賞でき、まるでテキスタイルに包まれているような感覚を味わえました。
皆川氏は、本展のためにマリメッコのプリント工場で制作した新たなファブリックも用いながら、ブランドの歴史と未来がつながる世界観を表現しています。
展示を見終えたあとには、「模様のちから」というタイトルの意味が自然と腑に落ちるような、印象的な空間でした。
所要時間は約1時間。映像やグッズまで楽しむなら時間に余裕を

編集部は写真を撮影しながら展示を見学し、最後に特設ショップまで立ち寄って約1時間かかりました。
約70点のドレス展示に加え、「Factory as a Playground」の映像インスタレーションや皆川明氏によるインスタレーションなど、じっくり鑑賞したくなる展示が続きます。
展示を見終えた先には特設ショップも設けられているため、限定グッズもゆっくり見たい人は、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
写真撮影はできる?約70点のドレス展示から撮影OK

本展は、一般来場者も撮影できる展示が多いことも魅力の一つです。
ブランド紹介までの展示エリアは撮影できませんが、約70点のドレス展示以降は撮影可能となっています。
ドレス展示や「Factory as a Playground」、皆川明氏によるインスタレーションなど、お気に入りの作品を写真に収めながら鑑賞できます。
特に展示の最後を飾る皆川明氏によるインスタレーションは、色鮮やかなテキスタイルが空間いっぱいに広がり、写真映えする展示空間となっていました。
※撮影ルールは変更となる場合があります。会場内の案内をご確認ください。
グッズも充実。展覧会オリジナルから京都の職人・老舗とのコラボまで

展示を見終えると、最後に特設ショップがあります。
ショップは展示を鑑賞した人のみ利用でき、作品の余韻に浸りながら買い物を楽しめます。
会場には、展覧会図録やポスター、アートカードなどのコレクションアイテムをはじめ、マスキングテープやステッカー、クロッキー帳など普段使いしやすい文具・雑貨まで、幅広い展覧会オリジナルグッズが並びます。
展覧会の世界観を持ち帰れる図録やポスター

展覧会図録(3,850円・税込)は全232ページ。
マリメッコ ホーム&プリンツ デザイン・ディレクターのミンナ・ケメル=クトゥヴォネン氏や、京都工芸繊維大学 美術工芸資料館の本橋弥生館長による論考も収録されており、展示を見終えたあともマリメッコの世界をより深く楽しめる一冊です。


また、展覧会のキービジュアルを使用したポスター(全4色 各2,500円・税込)やアートカード(全4種各380円・税込)も販売されています。
文具や雑貨は自分用にもお土産にも


展覧会限定のマスキングテープは、文具・雑貨向けマスキングテープブランド「mt」を手がけるカモ井加工紙製。マリメッコの代表的なテキスタイルをあしらった全4種類がそろいます。

ステッカー(全4種・各440円・税込)やマスキングテープ(全4種・各990円・税込)は、比較的手に取りやすい価格帯。展覧会の記念としてはもちろん、マリメッコ好きへのちょっとした贈り物にも選びやすいアイテムです。
展覧会限定のコラボアイテムにも注目

京都・伏見の老舗「上野旭昇堂」が手がけた扇子(4,200円・税込)や、日本三大うちわの一つ「房州うちわ」の伝統技法を用いたうちわ(2,860円・税込)も販売されています。

どちらも展覧会のキービジュアルをあしらったデザインで、職人の技術とマリメッコの世界観が融合したアイテムです。

会場では、お茶専門店ルピシアによる展覧会オリジナルティー(各1,620円・税込)も販売されています。
ラベルデザインは全3種類で、茶葉は共通。展覧会のキービジュアルをあしらった限定デザインは、自宅で展覧会の余韻を楽しみたい方や、お土産にも選びやすい一品です。

また、京都の榮太樓總本舗による「ひとくち煉りようかん」(1,944円・税込)も販売。小豆・抹茶・ほうじ茶の3種類がセットになっており、展覧会ならではのお土産として楽しめます。

また、有料のショッパー(330円・税込)にも展覧会のキービジュアルを採用。展覧会の記念として持ち帰りたくなるデザインでした。
💡京都のいちばんちメモ
暑い京都の夏にも活躍しそうなのが、展覧会のキービジュアルをあしらった扇子とうちわ。展覧会を楽しんだ思い出になるだけでなく、そのまま京都観光でも使いやすい実用的なアイテムです。
チケット情報
当日券は以下の料金で販売されています。
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 一般 | 2,000円 |
| 大高生 | 1,600円 |
| 中小生 | 700円 |
編集部が取材した時点では、京都会場限定のファブリックノート付きチケットは予定数に達し販売を終了していました。
また、事前申込制の講演会も受付を終了しており、開幕前から高い注目を集めていることがうかがえます。
半券提示でオリジナルステッカーをプレゼント

展覧会の半券をマリメッコ 大丸京都店で提示すると、数量限定でオリジナルステッカーがプレゼントされます。展覧会のあとに立ち寄る予定がある人は、半券を持参するのがおすすめです。
開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 展覧会名 | マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love- |
| 開催期間 | 2026年7月4日(土)~9月6日(日) |
| 会場 | 京都文化博物館 4・3階展示室 |
| 住所 | 京都市中京区三条高倉 |
| 開室時間 | 10:00~18:00(毎週金曜日は19:30まで)※最終入場は閉室30分前 |
| 休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館) |
| 当日券 | 一般2,000円/大高生1,600円/中小生700円 |
| 公式サイト | https://marimekko-ex2026-2028.jp |
FAQ
Q. マリメッコ展のグッズショップだけ利用できますか?
いいえ。グッズショップは展示を鑑賞した人のみ利用できます。ショップのみの利用はできません。
Q. マリメッコ展「模様のちから」の半券特典はありますか?
展覧会の半券をマリメッコ 大丸京都店で提示すると、数量限定でオリジナルステッカーがプレゼントされます。
まとめ:マリメッコの世界を「見る」だけでなく「体感」できる展覧会
約70点のドレスやテキスタイルを鑑賞するだけでなく、プリントが生まれる工程やデザインの背景まで体感できる「マリメッコ展」。
ブランドの歩みを知り、ドレスを鑑賞し、プリントメイキングを体感し、最後は皆川明氏によるインスタレーションへ――。
展示を順に巡ることで、「模様のちから」というタイトルに込められた意味が少しずつ伝わってくる展覧会でした。
マリメッコが好きな人はもちろん、デザインやものづくりに興味がある人にもおすすめしたい内容です。
※本記事は編集部が内覧会を取材した内容をもとに執筆しました。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。京都観光の予定にあわせて、ぜひ参考にしてみてください。
編集・文・写真:京都のいちばんち

