冬の京都に、“夜の散策”という新しい楽しみが生まれます。
四条烏丸エリアで京町家を再生した約30店舗が連携し、2025年12月1日〜2026年1月31日の期間限定で「宵の小町 あかり巡りスタンプラリー」を開催します。
企画を担うのは、京町家再生や飲食ブランド運営を手がける株式会社ファンインターナショナル。長年この街区で店舗づくりに取り組んできた同社が、地域の飲食・物販・体験型店舗、そして周辺ホテルとともに、冬の京都の夜に新たな回遊を生み出します。
冬の京都が抱える「夜の空白」を埋めるために——企画が生まれた背景と意図
京都では、紅葉が終わる12月以降、観光客が減り、夜間のにぎわいが落ち込む“冬の落ち込み”が長年の課題とされてきました。宿泊客は一定数いるものの、夜に開いているスポットは限られ、「夕食後にどこへ行けば良いのかわからない」という声も聞かれます。
一方で、近年は国内外を問わず「静かに歩ける京都」を求めるニーズが高まり、四条烏丸北側の町家エリアは落ち着いた散策ができる場所として注目が集まりつつあります。しかし、こうしたニーズに応えられる夜のコンテンツは十分でなく、京都の冬の滞在価値をどう高めるかが課題となっていました。
この“冬の夜の空白時間”に向き合うかたちで動いたのが、京町家再生や飲食ブランド運営に携わってきたファンインターナショナルです。街区の特性や店舗ネットワークを熟知する同社は、このエリアが持つ潜在力を「夜の回遊性」という形で引き出すことを目指し、今回の企画を立ち上げました。
目的は明確です。
「冬の京都の夜に、歩きたくなる理由をつくること」。
夜に楽しめる場所が限られている
冬は観光客が減少しがち
宿泊しても夜に動きづらい
といった課題に対し、値下げではなく“体験価値を高める”というアプローチを選択。地域の店舗とホテルを巻き込み、町家を灯りでつなぐスタンプラリーの形にまとめました。
さらに、この取り組みは京都府・京都府観光連盟の「京都 朝・夜観光 推進事業補助金」を活用して実施され、行政と地域が連携して冬の夜観光の新モデルをつくる試みでもあります。
京町家・約30店舗が灯りでつながり、夜の散策路が生まれる

スタンプラリーには、四条烏丸エリアに点在する京町家を活かした約30店舗が参加。昼と夜でまったく異なる表情を見せる街区を、そのまま“歩く楽しさ”につなげます。

● 昼:手仕事やカフェが並ぶ静かな街区
- 1905年築の町家でケーキとスパゲティを楽しめる「SECOND HOUSE」
- 京玉露ドリンクを扱う「京都ぎょくろのごえん茶」
路地に点在する個性豊かな店々は、ゆっくり歩きたい旅行者に人気です。
● 夜:串焼き・天ぷら寿司・鮨・ワインバーへと灯りがともる
日が落ちると、
- 炭火料理と京町家の空気感が特徴の「炭炉まん」
- 囲炉裏焼と鮨を楽しめる「鮨炉まん」
- 食前酒を楽しむ「Apéro Kyoto」
など、京町家ならではの空間で魅力的な“夜の食の回遊”が始まります。
行燈が置かれ、初めて訪れる人でも安心して歩ける点も、このエリアが持つ大きな特徴です。


スタンプ3つでそば猪口をプレゼント
スタンプラリーの仕組みはシンプルです。
- 1店舗につき2,000円以上の利用 → スタンプ1つ
- スタンプが3つ集まったら、指定店でそば猪口と交換
プレゼントされるそば猪口は、おばんざいの小鉢としても、スイーツカップとしても、さらには湯のみとしても使える器で、日常の食卓でも京都の余韻を楽しめるアイテムです。
散策を進めるたびに灯りが増え、気になった店舗に立ち寄り、最後に小さな器が手元に届く——。
“歩くほどに嬉しい体験が積み重なる” 仕掛けになっています。
ホテルも巻き込んだ「夜に歩ける京都」の新モデル
今回のスタンプラリーは、周辺ホテルも協力しており、MAPは参加店舗とともにホテルでも配布されます。
店舗側にとっても、夜間の回遊が増えることで街ににぎわいが戻り、ホテル側は滞在満足度が向上するなど、双方にメリットがある取り組みです。
四条烏丸の町家・飲食店・物販・体験型店舗・ホテルが連携して進める今回の施策は、冬の京都の夜観光を変える新しいモデルケースとして期待されています。
開催概要
宵の小町 あかり巡りスタンプラリー
- 開催期間:2025年12月1日〜2026年1月31日
- 参加:京町家を活かした飲食・物販・体験など 約30店舗
- 条件:1店舗につき2,000円以上の利用でスタンプ1つ
- 特典:スタンプ3つ集めた指定店で「そば猪口」と交換
- MAP配布:参加店舗および周辺ホテル
- 公式サイト:https://yoinokomachi.jp/
まとめ:冬の京都に灯るあかりが、旅の過ごし方を変えていく
今回の「宵の小町 あかり巡りスタンプラリー」は、
“静かに歩きたい旅行者のニーズ”と、
“冬の夜に動きづらい京都の課題”を丁寧につなぐ取り組みです。
町家の灯りを頼りに路地を歩き、気になった店に立ち寄り、最後に小さな器が手元に届く——。
そんな“京都らしい夜の過ごし方”が、今年の冬から新たに生まれます。
四条烏丸の路地にぽっと灯るあかりが、旅人の足をそっと誘う。
冬の京都を静かに楽しむ、新しい散策の形がここにあります。
※本記事はプレスリリースをもとに編集部が再構成しました。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。京都観光の予定にあわせて、ぜひ参考にしてみてください。
編集・文:京都のいちばんち

