京都は日本の伝統文化の中心地として知られ、新年を迎える1月には、各地で由緒ある神事や祭礼が行われます。
初詣とあわせて楽しめるこれらの行事は、京都ならではの年始の過ごし方として、地元の人々や観光客に親しまれてきました。
本記事では、2026年1月に京都で体験できる初詣・新年の伝統行事やイベントを、公式情報および例年の開催実績をもとに紹介します。
※開催日程・内容は変更となる場合があります。最新情報は必ず公式発表をご確認ください。
新年の祝祭|一年の無事を願う京都の正月行事
1. 皇服茶(おうぶくちゃ)|六波羅蜜寺(東山区)

六波羅蜜寺では、例年1月1日〜3日に新年行事「皇服茶」が行われます。
皇服茶は、元旦に汲んだ若水で点てたお茶に、小梅と結び昆布を添えていただくもので、
平安時代に空也上人が病人に薬湯を施し、病が平癒したという故事に由来します。
京都では、一般にも正月に「大福茶」を飲む習慣がありますが、六波羅蜜寺のものだけは最初に天皇が飲まれたお茶なので「皇服茶」と呼ばれるそう。
一年の無病息災を願う、京都らしい静かな新年行事です。
- 日程:2026年1月1日(木・祝)~3日(土)
- 時間:9:00~16:00
- 場所:六波羅蜜寺(京都府京都市東山区轆轤町81-1)
- アクセス:市バス206「清水道」バス停から徒歩約7分
- 料金:皇服茶 500円
- 備考:弁財天吉祥初稲穂が一穂1000円にて授与されます。(無くなり次第終了)
- 詳細はこちら
2. 若水祭(わかみずさい)|日向大神宮(山科区)
日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)では、元日早朝(1月1日)に「若水祭」が執り行われます。
境内の泉「朝日泉」から汲み上げた若水を神前に供え、その水で神饌を調え、内宮・外宮に奉納する神事です。
例年、元日から正月三が日にかけて参拝者にも若水が授与され、健康や無病息災を願って飲まれています。
- 日程:2026年1月1日(木・祝)
- 時間:早朝(3:00頃〜)
- 場所:日向大神宮(京都府京都市山科区日ノ岡一切経谷町29)
- アクセス:地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分
- 備考:若水を持ち帰る際は、水筒などの容器を持参することをおすすめします。
- 詳細はこちら
伝統的な神事と祭り|京都らしい年始の風景
1. 蹴鞠はじめ|下鴨神社(左京区)

下鴨神社では、例年1月4日前後に「蹴鞠はじめ」が奉納されます。
平安時代の宮中行事を起源とする蹴鞠を再現する神事で、
装束姿の鞠人たちが「アリ・ヤア・オウ」と声を掛け合いながら鹿皮の鞠を蹴り続けます。
- 日程:2026年1月4日(日)
- 時間:13:30~
- 場所:下鴨神社(賀茂御祖神社)(京都府京都市左京区下鴨泉川町59)
- アクセス:市バス205系統「下鴨神社前」下車すぐ、京阪電車「出町柳駅」から徒歩約12分
- 料金:無料 ※特別拝観席 3,000円(当日正午より受付)
- 詳細はこちら
2. 十日ゑびす大祭|京都ゑびす神社(東山区)

「えべっさん」の名で親しまれる京都ゑびす神社で行われる「十日ゑびす大祭」は、日本三大ゑびす祭のひとつとされる新年行事で、商売繁盛を願う参拝者で賑わいます。
例年1月8日〜12日に開催され、福笹や縁起物の授与が行われます。
湯立て神楽神事|十日ゑびすを象徴する神事

十日ゑびす大祭の初日にあたる「招福祭」では、「湯立て神楽神事」が奉納されます。
釜で沸かした湯に笹を浸し、その湯を振りまいて無病息災や招福を祈願する神事で、十日ゑびすならではの厳かな雰囲気を体感できます。
立ちのぼる湯気と神楽を舞う巫女の所作が印象的で、京都の正月らしい信仰風景としても親しまれています。
- 日程:2026年1月8日(木)~12日(月・祝)
- 時間:各日により異なる
- 1月8日:招福祭(9:00開門、23:00閉門)
- 1月9日:宵ゑびす祭(夜通し開門)
- 1月10日:十日ゑびす大祭(夜通し開門)
- 1月11日:残り福祭(24:00閉門)
- 1月12日:撤福祭(9:00開門、22:00閉門)
- 御祈祷の受付時間は各日9:00〜21:00まで(12日のみ19:00まで)
- 場所:京都ゑびす神社(京都市東山区大和大路四条下ル小松町125)
- アクセス:京阪電車「祇園四条」駅から徒歩約6分、市バス「四条河原町」から徒歩約10分
- 料金:福笹3,500円、福俵・福箕・福鯛・福熊手各1,500円
- 詳細はこちら
3. 初えと祭|下鴨神社(左京区)

下鴨神社の末社「言社(ことしゃ)」では、例年1月中旬に「初えと祭」が行われます。
境内の7つの言社には、大国主命の七つの御名が祀られ、七社あわせて十二支すべての守り神として新年の無事を祈願します。
- 日程:2026年1月8日(木)
- 時間:11:00~
- 場所:下鴨神社(賀茂御祖神社)(京都府京都市左京区下鴨泉川町59)
- アクセス:市バス205系統「下鴨神社前」下車すぐ、京阪電車「出町柳駅」から徒歩約12分
- 詳細はこちら

4.京都伏見福めぐり|伏見エリアの4社寺巡礼

伏見エリアでは、例年1月1日〜15日に「京都伏見福めぐり」が実施されます。
藤森神社・御香宮神社・長建寺・大黒寺の4社寺を巡拝し、御朱印を集めると記念の土鈴が授与される、新春恒例の御朱印めぐりです。
巡拝する4つの社寺とご利益
- 長建寺
ご利益:開運・商売繁盛・諸芸上達 - 大黒寺
ご利益:出世・開運・金運 - 御香宮神社
ご利益:安産・開運・厄除 - 藤森神社
ご利益:勝運・開運
四国八十八所や西国三十三所巡礼のように決まった順番はなく、自分の都合や行程に合わせて、どの社寺からでもスタートできます。
参拝方法と費用の仕組み
最初に参拝する社寺で、専用の色紙(1,500円)を授与いただきます。
この色紙には、最初の社寺の御朱印があらかじめ押印されています。
- 2社目以降:御朱印料 各500円
- 4社すべて巡拝すると
👉 合計3,000円(色紙+御朱印3社分)
最後に参拝した社寺で、満願記念として干支モチーフの土鈴が授与されます。
まとめ:京都 初詣 2026は「行事とともに巡る」のがおすすめ
2025年1月は、京都の深い文化と歴史を体感できる絶好の機会です。
皇服茶、蹴鞠はじめ、十日ゑびす大祭など、京都ならではの新年行事で、日本の伝統文化を堪能する最高の機会をお見逃しなく!

