京都の新年を彩る風物詩のひとつが、**京都ゑびす神社**で行われる「十日ゑびす大祭」です。
えびす神を親しみを込めて「えべっさん」と呼ぶ文化の中で育まれてきたこの行事は、商売繁盛や家内安全を願う人々で毎年大きな賑わいを見せます。
2026年も例年どおり、1月8日から12日にかけて開催予定。
京都らしい信仰文化と、正月ならではの活気を体感できる、新年を代表する祭礼です。
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開催概要

- 日程:2026年1月8日(木)〜12日(月・祝)
- 場所:京都ゑびす神社(恵美須神社)
- アクセス:京阪電車「祇園四条」駅から徒歩約6分
日程別に見る|十日ゑびす大祭の流れ
- 1月8日(木):招福祭(9:00〜23:00)
- 1月9日(金):宵ゑびす祭(9:00〜夜通し開門)
- 1月10日(土):十日ゑびす大祭(夜通し開門)
- 1月11日(日):残り福祭(〜24:00)
- 1月12日(月・祝):撤福祭(9:00〜22:00)
| 祭り名 | 日付と時間 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 招福祭 | 1月8日(木) 9:00〜23:00 | 十日ゑびす大祭の開始を告げるイベント 商売繁盛や家運隆昌を祈願する吉兆笹の授与が始まる – 9:30〜 宝恵かご社参(東映太秦映画村) – 14:00〜 湯立て神楽神事 |
| 宵ゑびす祭 | 1月9日(金) 夜通し開門 | – 9:00〜 招福まぐろの奉納 – 9:30〜 宝恵かご社参(東映太秦映画村) |
| 十日ゑびす大祭 | 1月10日(土) 夜通し開門 | 祭りのメインイベント 夜通し開門で多くの参拝者で賑わう |
| 残り福祭 | 1月11日(日) 0:00〜24:00 | 舞妓による福笹授与が行われる特別な日 – 14:00〜16:00 (祇園町)舞妓さんの奉仕による福笹の授与 – 20:00〜22:00 (宮川町)舞妓さんの奉仕による福笹の授与 – 20:00〜 祭典執行 ※非公開 |
| 撤福祭 | 1月12日(月・祝) 9:00〜22:00 | 十日ゑびす大祭の最終日 商売繁盛や家内安全を祈願する最後の機会として、吉兆笹や福俵などの縁起物が引き続き授与される |
十日ゑびす大祭の見どころ
◎ 商売繁盛を願う「吉兆笹」の授与(1月8日〜12日)

「商売繁盛でササ持って来い」の掛け声とともに、縁起物の吉兆笹が授与されます。
商売繁昌・家運隆盛を願う参拝者で賑わいます。
<笹の意味>
笹はその青々とした葉が一年中枯れないことから、生命力や繁栄の象徴とされています。
商売繁盛や家内安全を願う縁起物として用いられます。
<飾り付け>
吉兆笹には、さまざまな縁起物が飾られます。
代表的なものは…
小判: 富や財産を象徴
鯛: 「めでたい」に通じる縁起物
米俵: 豊作や豊かな生活を祈願
熊手: 幸運を「かき集める」意味を持つ
福鈴: 幸運を呼び寄せ、邪気を払う音を奏でる
◎ 湯立て神楽神事|えびす信仰を象徴する神事(1月8日)

釜で沸かした湯に笹を浸し、その湯を振りまいて無病息災・招福を祈願する神事が「湯立て神楽神事」です。
立ちのぼる湯気と巫女の所作が境内を包み、湯がかかると一年健康に過ごせると伝えられています。
◎ 舞妓による福笹授与(1月11日)

残り福の日には、祇園・宮川町の舞妓による福笹授与が行われ、境内は一層華やかな雰囲気に包まれます。
◎ 人との縁を願う縁起物「人気大寄せ」

京都ゑびす神社の十日ゑびす大祭で見られる特徴的な縁起物で、赤い大きな傘の下に、白や金色の人型の飾りをぶら下げた装飾品です。
「人がたくさん集まりますように」「人と人との輪が広がりますように」という願いが込められており、商売繁盛や人気者になることを願う縁起物として知られています。
小さいサイズは700円程度から、特大サイズは6,000円以上するものもあります。
参拝のポイント
- 吉兆笹や縁起物(福俵、福箕、福鯛、福熊手など)の授与を受けましょう。
- 神楽殿では終夜、神楽の奉納が行われるので、ぜひ鑑賞してみてください。
- 御祈祷(要事前予約)の受付時間は9:00〜21:00(12日のみ19:00まで)となります。
- 開催日は例年混雑します。神社周辺は交通規制が敷かれますので事前にこちらから確認を。
最新の開催情報については公式HPよりご確認ください
歴史と由来|800年以上続く“えびす信仰”
京都ゑびす神社は、建仁2年(1202年)、栄西禅師により建仁寺の鎮守社として創建されました。
800年以上にわたり、商売繁盛の神・えびす神を祀る社として信仰を集め、十日ゑびす大祭はその象徴的な年中行事として受け継がれています。
まとめ:京都の正月らしさを体感するなら十日ゑびす大祭へ
十日ゑびす大祭は、商売繁盛を願う信仰と、京都らしい正月の賑わいを同時に体感できる行事です。
2026年の初詣・新年行事のひとつとして、「えべっさん」こと京都ゑびす神社を訪れ、新年の福を授かってみてはいかがでしょうか?
※本記事は公式情報をもとに編集部が再構成しました。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。京都観光の予定にあわせて、ぜひ参考にしてみてください。
編集・文:京都のいちばんち

