【京都・四条烏丸】京都26市町村の食材と物語を届ける新拠点 よーじや「26ダイニング」誕生

京丹波ぽーくとざぶとんの 味噌だれ蒸し
京丹波ぽーくとざぶとんの味噌だれ蒸し

あぶらとり紙で知られるよーじやグループが、四条烏丸の COCON KARASUMA 地下1階に新業態「26(にーろく)ダイニング」をオープンします。

京都府26市町村をめぐって出会った食材や生産者の思いを、料理とともに伝えることを目指した同店。内覧会では、空間の工夫や提供予定メニューの一部を体験し、よーじやが“今あえて飲食店をつくる理由”が見えてきました。京都グルメの新しい選択肢としても注目の一軒です。

目次

よーじやは“おみやげの店”から“おなじみの店”へ

2025年3月、よーじやグループはコーポレートスローガンを
「みんなが喜ぶ京都にする」
へと刷新しました。

コロナ禍や観光集中など、京都の街がさまざまな変化に直面する中で、國枝昂社長が強く感じたのは、
「京都に暮らす人にとって、もっと身近で頼れる存在でありたい」
という思いだったといいます。

「内覧会でスピーチするよーじやグループ・國枝昂代表取締役」
「京都の人が、友人を案内したくなる店にしたい」と語る國枝昂代表取締役(内覧会にて)

「京都の人が、京都に訪れた友人を案内したくなるお店になってほしい」
(内覧会での國枝社長コメント要旨)

“おみやげのよーじや”という認知を一歩進め、京都の日常にも溶け込むブランドへ。
その象徴が「26ダイニング」です。

京都26市町村の魅力を“一度に感じられる場所”

「26」は京都府26市町村を意味し、店頭には各地の恵みや生産者を紹介するマップを設置。

店名の「26」は、京都府26市町村に由来します。
よーじやのスタッフが各地を実際に訪れ、生産者と対話し、風土に触れるなかで、この業態の構想が生まれたといいます。

各地には、山・海・里の恵みに加え、まだ広く知られていない生産者の技術や背景があります。
「26ダイニング」では、それらの食材や生産者と出会いながら仕入れた京都産食材を中心に、料理を通じて地域の魅力を伝えていきます。

京都府26市町村をめぐる中で出会った食材を中心に、さまざまな地域の魅力に触れられる店となっています。

木の温もりに包まれる空間──“知る”仕掛けがそこここに

大きなオープンキッチンでは、せいろや鍋の湯気とともに食材の香りが広がります。
店長の手仕事を間近に楽しめるのも、この店ならでは。

店内は木材がふんだんに使われ、落ち着いた暖色の照明が印象的。
大きなオープンキッチンは調理の気配まで感じられるほどの近さで、丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。

26ダイニングの各席に設置された生産者ブックレット
全席に置かれている「生産者さんとつながるブックレット」
生産者の紹介が載った26ダイニングのブックレットの中面
料理を選ぶ時間も“知る体験”になるのが魅力。

全席に置かれた「生産者さんとつながるブックレット」には、仕入れた食材の生産者や産地の背景を丁寧に紹介。

食材が育った土地や生産者の思いを知りながら料理を味わえる、情報と食の距離の近さが魅力です。

26ダイニングの曲線カウンター席と、生産者映像が流れる店内モニター
曲線のカウンター席が心地よい店内。店内モニターには生産者インタビュー映像が映り、食材への理解が深まる工夫も。

やわらかいラインを描くカウンター席は、空間に自然なリズムを生み、ひとりでも気軽に過ごせる雰囲気をつくっています。
さらに、店内モニターに生産者インタビュー映像が流れ、食材の背景を視覚的にも知ることができました。

素材の魅力が素直に伝わる料理──京都グルメの新しいかたち

京都産食材と生産者ブックレットが並ぶ26ダイニングの店内ディスプレイ
京都府内の生産者から届く食材や地酒が並びます。

メニューは、“京都の食材のよさをシンプルに楽しむ”ことを軸に構成されています。

刺身、揚げ物、せいろ蒸し、おでんなど、派手さよりも素材を主役にした料理が並び、
野菜・魚・肉・豆腐・乳製品・果物、さらに調味料まで、可能な限り京都産を採用しています。

本日の野菜のもり合わせ せいろ蒸し
本日の野菜のもり合わせ せいろ蒸し
丹後地方の魚介の天ぷら

内覧会では、提供予定メニューの一部を試食。
特にせいろ蒸しは必食メニュー。「本日の野菜の盛り合わせ」は、シンプルだからこそ引き立つ食材の甘み、香り、口あたりが印象的でした。

また、天ぷらは薄づきの衣でサクサクと軽い仕上がり。蕎麦粉を使った衣で、グルテンフリーなのも嬉しいポイントです。今回は「丹後地方の魚介の天ぷら」として、サワラ・鯛・シシトウをいただきました。

(※いずれも内覧会時の提供内容の一例で、季節により変更の可能性があります。)

ドリンクにも京都の味が揃い、クラフトビール、日本酒、ワイン、しそサワー、クラフトコーラなど、
“四条烏丸で京都の地産地消グルメを気軽に味わえる” 点も魅力です。

京都の食材に出会い、次の一歩が生まれる店へ

府内各地の生産者とのつながりを視覚的に示し、京都全域の魅力へと目を向けるきっかけをつくります。

國枝社長が語る「京都の人が案内したくなる店に」という言葉には、
食をきっかけに京都全体の魅力を広げたいという願いが込められています。

来店した人が“食材の背景”に興味を持ち、
「この産地にも行ってみたい」と思うきっかけが生まれる。

観光客にとっては、京都の“中心部以外の魅力”を知る入口に。
地元の人にとっては、京都全域の良さを再発見する場に。

「民間企業だからこそ、京都を元気にしたい」という國枝社長の思いが随所に込められ、
そんな観光分散のきっかけをつくる場としての可能性も秘めています。

店舗概要

26ダイニング店内パース

店舗名:26(にーろく)ダイニング COCON KARASUMA店
住所:京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON KARASUMA 地下1階
オープン日:2025年11月26日(水)
営業時間:15:00〜23:00(L.O.22:00)
定休日:日曜

【昼の営業について】
同じ区画では、昼の時間帯に 十割蕎麦専門店「10そば COCON KARASUMA店」 を営業しています。
営業時間: 11:00〜15:00(L.O.14:30)/日曜のみ 〜17:00(L.O.16:30)

※本記事は編集部が取材した情報をもとに構成しています。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。京都観光の予定にあわせて、ぜひ参考にしてみてください。

※内覧会で提供された試食メニューの一例です。通常の提供内容とは異なる場合があります。
編集・文・撮影:京都のいちばんち 一部画像提供:株式会社よーじや

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