アートと食の融合──ヴィーガンラーメンUZUで“食べるチームラボ”体験

御所南に佇む「Vegan Ramen UZU Kyoto(ヴィーガンラーメン ウズ キョウト)」は、チームラボのアート作品に包まれながら、五感を通して生命や時間と向き合うことができる、唯一無二のヴィーガンラーメン専門店です。

ここで味わえるのは、ラーメンという枠にとどまらない“体験”そのもの。 「作品の中で食事をする」という非日常を、静かに、深く味わうことができます。

目次

アートに包まれる空間でいただくヴィーガン料理

黒く磨かれたテーブルに映り込むアートが印象的な店内

店内に展示されているのは、チームラボの代表作のひとつ《反転無分別 – Black in White》。

黒く磨かれたテーブルにアートが映り込み、空間全体が“食べるアート作品”となっています。

作品に包まれた非日常空間

目の前の料理に集中しながらも、視界の隅では書が静かに回転を続け、日常とは異なる時間の流れに包まれるような、不思議な感覚を味わえます。

UZUがヴィーガンにこだわる理由

オーナー自身はヴィーガンではないそう。ではなぜヴィーガンラーメンなのか? その理由は、「美しい空間で、美味しい食事を楽しんでほしい」という思いの中で、動物性のラーメンではなく、より未来志向な一杯を提供したいと考えたから。

UZUのラーメンには、以下のような背景が込められています:

  • 環境問題や持続可能な社会への配慮
  • 食の多様性に応える体験価値の提案
  • アートと食の融合による“新しい食文化”の発信

ヴィーガンという選択は、あくまで“手段のひとつ”。 「未来の地球や社会にとって何が良いか」という視点から選ばれたラーメンなのです。

さらに、ヨーロッパで出会ったヴィーガン文化に触れ、 「野菜が嫌いでも環境のためにヴィーガンを選ぶ人」たちが、美味しく楽しく食事できるように── そんな願いも込められています。

「みんなが食べて美味しい、を基準に。」 ーUzuオーナーのインタビューより

いただいたのは、こだわりの「UZU Signature Course」

コースのメニュー表。裏面には英語表記もあり、海外からの来店にも対応。

コースは、ウェルカムドリンク、前菜2種、選べるラーメン、デザート、ドリンクまで含めた7,700円(税込)。

ウェルカムドリンクのほうじ茶コンブチャ

まずはウェルカムドリンク。「ほうじ茶コンブチャ」もしくは「柚子日本酒」から、ノンアルコールとアルコールの2種類を選べます。筆者は「ほうじ茶コンブチャ」を選択。真夏の熱った体にすっと沁み入りました。

八ツ橋とヴィーガンチーズの前菜

次に提供されたのは前菜2種。1品目は10種類の異なる食材を重ねた「ナッツと味噌のチーズと八ツ橋」。京都らしく八ツ橋の上にヴィーガンチーズが乗ったフィンガーフードで、食感も口の中に広がる風味も上品。コースの完成度への期待が高まる味わいです。

紫蘇がたっぷりのった、見た目も美しい一品。

続けて「手巻き寿司」。赤酢のシャリにスープの出がらし椎茸の佃煮や生山椒、紫蘇をアクセントにし、よく混ぜて海苔に巻いていただきます。

自分で海苔を巻くスタイル。パリパリの食感も楽しめる一品。

洋食とも和食とも分類できない2つの前菜はとても新鮮な体験でした。

優しい甘味がクセになる、飲み干したいスープ

そしてお待ちかねのラーメンです。「醤油&蓬の発酵液」か「辛味噌&酒粕」から選びます。

筆者は「辛味噌&酒粕」を選択。海外のお客様にも人気の一杯だそうです。スープをひと口飲むと、優しい甘味が広がり、思わず「美味しい」と声が出てしまうほど。麺は太めでスープにしっかり絡みます。

スープは羅臼昆布と国産椎茸に野菜を加えて12時間かけて水出しし、麺は北海道産小麦と宮崎県綾町産の無農薬全粒粉を使用。ヴィーガンとは思えない深い旨みと満足感があり、付け合わせの舞茸、トマト、オクラも絶品でした。

乳製品不使用でもコクをしっかりと感じるきな粉アイスクリーム

最後のデザートは「きな粉アイスクリーム」。乳製品不使用とは思えないほどまろやかで、コース全体を通して“ヴィーガン=あっさり”という先入観が覆されました。

素材や調理への強いこだわりを感じる締めくくりです。

UZUで味わう“哲学としてのラーメン”

店舗の入り口を抜けると、廊下の先に大きな作品が際立つ食事空間が広がります。

客人が食事をするスペースはひとつだけ。同じ食卓で、壁だけでなくテーブルにも映り込む作品に包まれながら食事をします。境界線を曖昧にする──まさにチームラボのコンセプトを体感できる空間です。

テーブルに映る作品のリフレクション

店内展示の《反転無分別》は、空間内に書が回転し続けることで、左回りにも右回りにも感じられる「超主観空間」が表現されています。

食事をしながらも、“自分がどう見るか”を常に問いかけられているような感覚があり、アートの中で「生きている」ことを静かに意識させてくれます。

味覚だけでなく、空間全体が感覚を研ぎ澄ませる場になっていると感じました。

予約・アクセス情報

  • 住所:京都府京都市中京区梅之木町146(御所南エリア)
  • 営業時間:12:00〜15:00(L.O.13:30)/ 18:00〜22:00(L.O.21:00)
  • 定休日:火・水・木(※2025年8月12日〜9月4日は夏季休業)
  • 予約優先:予約ページ
  • 6歳以下のお子様は入店不可
  • 最新情報は公式サイトを要確認
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