京都から世界へ、第1回アワードが刻んだ“日本音楽の現在地”。
5月22日、京都・ロームシアターで初開催された「MUSIC AWARDS JAPAN 2025(MAJ2025)」。
会場には国内外の注目アーティストとクリエイターが集結し、京都とは思えない華やかさの中、音楽と歓声が響き渡りました。
レッドカーペットには、中島健人、YOASOBI、Number_i、ちゃんみな、藤井風、FRUITS ZIPPER、CUTIE STREET、そして最後には本授賞式のMCを務める菅田将暉ら、豪華出演者が次々と登場。SNSでは「海外アワードみたい!」と話題を呼びました。
Mrs. GREEN APPLE|最優秀アーティスト賞に込めた誠実な想い

©CEIPA /MUSIC AWARDS JAPAN2025
結成10周年を迎えたMrs. GREEN APPLEが、今年の最優秀アーティスト賞に輝きました。
大森元貴さんは「ドキドキしていたけれど、自分たちの活動が報われた気がしてうれしい」と喜びを語り、「自分に誠実でいることを大切にしている。こうしたアワードがアーティストにとってモチベーションになる」と音楽への真摯な思いも明かしました。

また、授賞直前に行われたパフォーマンスについては、「もっと緊張するかと思っていたけれど、“音”を“楽”しむと書いて“音楽”なので。音楽関係者やアーティストの方々の音楽愛を感じながら、気持ちよく歌えました」と振り返ります。

藤澤涼架さんは「多くのアーティストの中で選んでいただけたことが誇り」、若井滉斗さんは「サポートしてくださる皆さんへの感謝を忘れず、今後も精進したい」とファンへの感謝を述べ、最後に大森さんは、「音楽は孤独な作業から始まるけれど、そこに応援の声が加わることで大きな力になる。こうして感謝を伝えられる場があることがうれしい」と締めくくりました。
Creepy Nuts|最多9冠!ヒップホップの可能性を広げた夜

Creepy Nutsは今回、最優秀楽曲賞、最優秀国内ヒップホップ/ラップアーティスト賞を含む最多9冠を受賞。
R-指定さんは「まさか自分たちがこうした賞に関われるとは思っていなかった」と語り、DJ松永さんも「日本のヒップホップカルチャーを咀嚼して広げてきた先人たちの影響が大きい。その上で評価をいただけたことがうれしい」と感慨を口にしました。

また、「こうしたアワードがあることは音楽業界にとって非常にいいこと。でも、賞をもらえる・もらえないが明確になる“残酷さ”もある」と冷静に語る場面も。

それでも、「自分たちだけのためにやってきたわけじゃない。第一回の受賞者という責任を感じつつ、来年も頑張りたい」と、ヒップホップへの誇りと今後への意気込みを見せました。
パフォーマンス名場面集|YOASOBI、ちゃんみな、藤井風、矢沢永吉
矢沢永吉
受賞:MAJ Timeless Echo

©CEIPA /MUSIC AWARDS JAPAN2025
75歳とは思えない、圧倒的な存在感。
特に「止まらない Ha~Ha」では、会場の盛り上がりが最高潮に達し、お馴染みのタオル投げでは観客全体が一体となって熱狂。
拳を突き上げさせたそのロックショーは、“伝説”の名にふさわしい圧巻のステージでした。
YOASOBI
受賞:Top Global Hit From Japan、最優秀ミュージックビデオ賞、最優秀アニメ楽曲賞

©CEIPA /MUSIC AWARDS JAPAN2025
今大会のトップバッターとして登場したのはYOASOBI。
ゲームをモチーフにした楽曲「PLAYERS」にふさわしく、幻想的な照明演出とともに登場し、圧倒的な歌声で会場を魅了。
MAJ2025の華やかな幕開けを飾りました。
ちゃんみな

©CEIPA /MUSIC AWARDS JAPAN2025
観客の息を呑ませた“動”のステージ
「ハレンチ」「KING」「美人」「WORK HARD」の4曲を披露したちゃんみなさんは、圧巻の演出で会場を魅了。ステージ上空から吊られたフープでアクロバティックに登場すると、椅子を使ったセクシーなダンス、ルームランナー上を駆け抜けながらのラップと、次々に繰り出される大胆な演出に、観客の視線は釘付けに。
藤井風
受賞:最優秀アルバム賞、最優秀クロスボーダー・コラボレーション楽曲賞、最優秀国内シンガーソングライター賞

©CEIPA /MUSIC AWARDS JAPAN2025
“祈り”のように響いた、静謐なステージ
ピアノ1本による弾き語りで「満ちてゆく」を披露。会場全体をまるで“祈り”のような静けさで包み込みました。
ステージ上のピアノの上に飾られた自身のポートレート、そして楽曲に寄り添うような柔らかな照明演出が施され、視覚的にも印象的なワンシーンとなりました。
豪華レッドカーペット&セレブリティスナップ集

ここは本当に京都?——そう思わずにはいられない、非日常的な光景が広がったのは、開演前のロームシアター京都前。
海外のグラミー賞を彷彿とさせるレッドカーペットが敷かれ、国内外の報道陣やカメラマンが多数詰めかけ、注目アーティストたちの一挙手一投足を追いかけました。

トップバッターとして登場したのはレッドカーペットアンバサダーの中島健人さん。
その姿が現れるやいなや、会場外に集まったファンからは黄色い歓声が上がり、MAJ2025は華やかなスタートを切りました。

続いて、YOASOBI、新しい学校のリーダーズ、FRUITS ZIPPER、CUTIE STREET、Number_i、NiziU、ちゃんみな、Mrs. GREEN APPLE、藤井風らが次々と登場。
人気アーティストたちの姿に、会場のカメラは一斉に集中し、レッドカーペットは一気に熱気を帯びました。














最後に登場したのは、本授賞式のMCを務める俳優・菅田将暉さん。
オフィシャルカメラマンにお茶目な笑顔を見せる姿からは、授賞式そのものを楽しんでいる様子が伝わってきました。


この日、京都の一角が、日本の音楽とエンターテインメントの中心地となりました。
京都から世界へ。文化都市が見せた、新しい“音楽のカタチ”
開催初日、京都市長・松井孝治氏は次のように語りました。
「“NO MUSIC, NO LIFE”。音楽は、しんどい時も楽しい時も常にそばにあった存在。ロームシアターでこうした国際的なイベントが開催されることを心から嬉しく思います。」
また、京都府知事・西脇隆俊氏も初開催に際し、
「音楽を通して京都の魅力をさらに発信できることは喜ばしいこと。文化の都・京都から、新たな音楽文化を広げていきたい」と期待を寄せていました。
この都市の“歴史”と“創造”が交差する地で始まった、新たな音楽アワード。
その可能性は、アーティスト、リスナー、そして未来の音楽シーンへと続いていく——。
この感動が、また京都に戻ってくる日を心待ちにしています。
【文・撮影:京都のいちばんち編集部】