梅雨の京都は「雨だからこそ」出会える静けさと美しさがあります。
観光客が少なくなる時期だからこそ、人気スポットをゆったり楽しめたり、しっとりと濡れた石畳や苔庭が一層映えるなど、京都の魅力が深く感じられる季節です。
この記事では、2025年の梅雨:6月6日ごろ〜7月19日ごろ(※)におすすめしたい“雨の日こそ行きたい”京都のスポットを、ジャンル別・ターゲット別にわかりやすく12選ご紹介。
雨の日の旅行を前向きに楽しむヒントをお届けします。
※参考:ウェザーニュース
◆ 雨でも快適!屋内で楽しむ京都の人気スポット
京都国際マンガミュージアム|雨でも飽きずに過ごせる知的スポット

こんな方におすすめ:大人の一人旅/漫画好きなカップル・学生
ジャンル:文化施設/読書・鑑賞(屋内)
旧・龍池小学校の校舎を再活用した「京都国際マンガミュージアム」は、約5万冊以上の国内外の漫画を自由に閲覧できる、知的好奇心を刺激する屋内施設です。
館内にはマンガの歴史を紹介する常設展示や、原画展・特別展示のギャラリーがあり、初心者からコアなファンまで楽しめます。特に、壁一面に広がる「マンガの壁」は圧巻で、つい時間を忘れて読みふけってしまうはず。
読書好きな方、静かに雨宿りを楽しみたい方にぴったりの場所です。
基本情報
- 住所:京都市中京区烏丸通御池上ル
- 営業時間:10:30〜17:30(最終入館17:00)
- 定休日:水曜(祝日の場合は翌日)
- 料金:大人1,200円/中高生400円/小学生200円
- アクセス:地下鉄「烏丸御池駅」2番出口直結
- 公式サイト:https://kyotomm.jp/
京都鉄道博物館|親子で楽しめる鉄道の世界

こんな方におすすめ:ファミリー層/鉄道好きの子ども・大人
ジャンル:博物館/乗り物・体験型展示(屋内)
京都駅から徒歩圏内、梅小路エリアにある京都鉄道博物館は、雨の日でも家族で楽しめる大人気スポット。
館内には蒸気機関車や新幹線など歴代の車両が展示され、運転シミュレーターや巨大な鉄道ジオラマも完備。鉄道の歴史や仕組みを楽しく学べるので、大人も夢中になる内容です。
屋内スペースが広く、雨に濡れずに一日中過ごせるのも安心ポイント。
基本情報
- 所在地:京都市下京区観喜寺町
- 営業時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
- 定休日:毎週水曜日・年末年始(12/30〜1/1)ほか ※祝日、春休み、夏休みなどは開館
- 料金:大人1,500円/大学生・高校生1,300円/中学生・小学生500円/幼児(3歳以上)200円
- アクセス:JR嵯峨野線「梅小路京都西駅」から徒歩約2分
- 公式サイト:https://www.kyotorailwaymuseum.jp/
京都水族館|海のいきものと触れ合う雨の日スポット

こんな方におすすめ:親子連れ/動物好きな方
ジャンル:水族館/生き物・展示鑑賞(屋内)
京都水族館は、クラゲやペンギン、アシカなど多様な生きものが展示されており、屋内で癒しの時間を過ごせる人気スポット。
特に「京の海大水槽」は必見。京都の海を再現した約500トンの大水槽で、50種以上の魚たちが悠々と泳ぐ姿を楽しめます。
イルカショーも全天候型のスタジアムで行われ、天気を気にせず楽しめるのが魅力です。
基本情報
- 所在地:京都市下京区観喜寺町35-1(梅小路公園内)
- 営業時間:10:00〜18:00(季節により変動あり)
- 定休日:年中無休
- 料金:大人2,400円/高校生1,800円/小中学生1,200円/幼児(3歳以上)800円
- アクセス:JR嵯峨野線「梅小路京都西駅」から徒歩約4分
- 公式サイト:https://www.kyoto-aquarium.com/
京都駅ビル・ポルタ・伊勢丹|駅直結で濡れずに楽しむ食とショッピング

こんな方におすすめ:女性同士の旅行/買い物・グルメ好きの旅行者
ジャンル:ショッピング・飲食/駅ナカ・屋内商業施設
雨の日でも快適に楽しめるのが、JR京都駅と直結した「京都駅ビル」「京都ポルタ」「ジェイアール京都伊勢丹」などの複合商業施設群です。
百貨店ブランドから京都ならではの和雑貨、人気スイーツまでそろい、屋内にいながら“京都らしさ”を感じられる買い物・グルメスポットとして重宝されています。
特に伊勢丹の地下フロアや、ポルタのカフェ・ベーカリーエリアは女性に人気で、観光の合間の休憩にもぴったりです。
さらに、駅ビル上階にある空中回廊(大階段上部)からは、雨に霞む京都タワーを望むこともでき、濡れずに雨景色を楽しめる絶好のビュースポットでもあります。雨の日ならではの幻想的な風景を、ショッピングと一緒に味わえるのは京都駅ビルならではの魅力です。
基本情報(代表例:京都ポルタ)
- 所在地:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町902
- 営業時間:物販10:00〜20:30/レストラン11:00〜22:00(※施設により異なる)
- 定休日:年2回程度(不定休)
- アクセス:JR京都駅直結
- 公式サイト:https://www.porta.co.jp/
◆ 梅雨だからこそ美しい!しっとり映えるフォトジェニックスポット
三室戸寺(あじさい寺)|雨に濡れて輝く、紫陽花の名所

こんな方におすすめ:写真好きな女性旅/カップル旅
ジャンル:寺院・花鑑賞(屋外/季節限定)
宇治市にある三室戸寺は、関西随一の紫陽花スポットとして知られ、例年5月末〜7月上旬にかけて約2万株・約50種のあじさいが咲き誇ります。今年2025年は5月31日~7月6日があじさい園の公開期間です。
“あじさい寺”の名でも親しまれるこの名刹では、雨に濡れた花々がより一層色鮮やかに映え、梅雨時ならではの幻想的な風景に。期間限定で夜のライトアップも行われ、しっとりとした静寂の中に浮かび上がるあじさいは、特にSNSでの人気も高いです。
<あじさい園ライトアップ>
【期間】2025年6月7日(土)~22日(日)の土・日曜日のみ
【時間】19:00~21:00(受付終了20:30)
【料金】1,000円(昼夜入替制)
混雑も比較的少ない雨天日は、ゆっくりと写真撮影や散策ができる穴場タイミングでもあります。
基本情報
- 住所:京都府宇治市莵道滋賀谷21
- あじさい園の公開期間:2025年5月31日(土)~7月6日(日)
- 営業時間:8:30~15:40受付終了、16:30閉門
- 拝観料:大人1,000円/小人500円(あじさい園開園期間中)
- アクセス:京阪「三室戸駅」より徒歩15分
- 公式サイト:https://www.mimurotoji.com/
東福寺|苔と庭園が映える、雨の日の禅寺体験

こんな方におすすめ:静かな時間を求める大人旅/文化好きな方
ジャンル:寺院・庭園観賞(屋外・一部屋内)
京都を代表する禅寺のひとつ「東福寺」は、雨の日にこそ訪れたい静寂の美をたたえたスポットです。特に、方丈庭園(本坊庭園)は市松模様の苔庭で有名です。さらに、通天橋からの青もみじの眺めも圧巻。雨に濡れることでいっそう深みを増し、しっとりと落ち着いた雰囲気に包まれます。
梅雨の時期は観光客も少なめで、雨音に耳を澄ませながら静かに庭を眺める時間は、心を整えるのにぴったり。写真映えを求める方だけでなく、禅の美に触れたいという大人の京都旅にもおすすめです。
基本情報
- 所在地:京都市東山区本町15丁目778
- 拝観時間:9:00~16:00(受付終了16:00、16:30閉門)
- 拝観料:通天橋・開山堂600円/方丈庭園500円 ※秋季:通天橋・開山堂1,000円
- アクセス:JR奈良線「東福寺駅」より徒歩10分
- 公式サイト:https://tofukuji.jp/
今熊野観音寺「閑坐」|雨音と青もみじに包まれる“心の浄化体験”

こんな方におすすめ:静寂を求める大人旅/心を整えたい人
ジャンル:茶席・寺院体験/屋内・リトリート
2025年春、今熊野観音寺の境内に誕生した茶所「閑坐(かんざ)」は、雨の日にこそ訪れたい“心のリトリート”スポット。
「閑坐」とは禅の言葉「閑坐聴松風(かんざしてしょうふうをきく)」に由来し、“静かに座り、自然や心の声に耳を澄ます”という意味。リノベーションされた空間には漆塗りの床、美大生によるアート、現代的に再解釈された火灯窓など、静寂と美が共存しています。
青もみじが水盤に映り、雨粒が波紋を広げる光景は、まるで心を写す鏡のよう。SNS映えよりも“心の映え”を求める方にこそおすすめしたい場所です。
基本情報
- 所在地:京都市東山区泉涌寺山内町32(今熊野観音寺境内)
- 営業時間:10:00〜16:00(最終受付15:30)
- 志納料:大人2,000円/小人1,000円(抹茶・季節の和菓子・観音札つき)
- 予約:不要(席に限りあり)
- アクセス:市バス「泉涌寺道」バス停より徒歩約10分
- 公式サイト:https://www.kannon.jp

蹴上インクライン|しっとりとした“映え”が狙える廃線跡

こんな方におすすめ:写真好きな旅行者/静かに歩きたいカップル・一人旅
ジャンル:屋外散策/フォトスポット(自由見学)
明治期の傾斜鉄道跡を活用した「蹴上インクライン」は、春には約90本のソメイヨシノが咲く京都屈指の桜の名所として知られる一方で、実は梅雨時の雨の中でも訪れる価値のあるフォトスポット。
全長約582メートルの傾斜鉄道跡は、緑と線路のコントラストが美しく、雨に濡れた石畳、線路、周囲の緑がしっとりと輝き、幻想的な空気感が漂います。
晴天時には観光客が多い人気エリアも、雨天なら静けさを保ちつつじっくり散策・撮影できます。
撮影好きな方は、雨の日は水たまりや濡れた地面に緑や線路が映り込む“リフレクション(反射)”を活かした1枚をぜひ。
基本情報
- 所在地:京都市左京区南禅寺草川町〜東山区粟田口
- 営業時間:常時開放(無料)
- アクセス:地下鉄東西線「蹴上駅」より徒歩3分
- 注意事項:雨の日は滑りやすいため、歩きやすい靴がおすすめ。
◆ 雨の日にじっくり体験したい、日本文化の伝統体験
茶道体験・ギオンコーナー|気軽に触れる京文化

こんな方におすすめ:初めての京都観光/外国人旅行者/和文化に関心のある方
ジャンル:文化体験/屋内エンタメ・伝統芸能
雨の日に「せっかくの京都だからこそ、文化体験をしたい」という方におすすめなのが、祇園にある「ギオンコーナー」。舞妓さんの舞、茶道、華道、狂言など7つの日本伝統芸能を一度に鑑賞できる、屋内型のショーパフォーマンス施設です。
英語の解説付きで、外国人観光客にも人気。
また、市内には茶道体験ができる専門施設も多数あり、和室で正座し、静かにお茶をいただくという“非日常”のひとときは、雨の日の京都でより特別に感じられます。
基本情報(ギオンコーナー)
- 所在地:京都市東山区祇園町南側570-2(弥栄会館内)
- 公演時間:18:00〜/19:00〜(1日2回公演)
- 料金:一般5,500円/16~22歳未満3,850円/7~15歳未満3,300円/未就学児無料(席が必要な場合有料)
- 定休日:12月~3月第2週目までは金・土・日・祝のみ営業 ※平日は休演
- アクセス:京阪「祇園四条駅」より徒歩5分
- 公式サイト:https://www.kyoto-gioncorner.com/
薫習館(お香体験)|香りを“学び・感じる”京都ならではの体験スポット

こんな方におすすめ:香り好きの女性旅・カップル・和文化に興味のある人
ジャンル:香り/日本文化体験(屋内)
京都の老舗・松栄堂が手がける「薫習館(くんじゅうかん)」は、“香り”そのものを体験できるユニークな施設。館内では、香原料に直接触れたり、香りの違いを比べたりしながら、日本の香文化の歴史や奥深さを楽しく学ぶことができます。
展示エリアでは香道具や香原料に実際に近づき、五感を使って香りに向き合う構成になっており、入館無料とは思えないクオリティです。5月18日まで開催中の「香り博」で行われているワークショップでは、自分好みの香りを調合する貴重な機会も。
静かで落ち着いた空間で、雨の日ならではの“香りの深まり”を体感できる、大人にこそおすすめのスポットです。
基本情報
- 所在地:京都市中京区烏丸通二条上ル東側
- 営業時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
- 休館日:不定休
- 料金:入館無料 ※ワークショップは不定期開催・有料・要予約
- 予約:ワークショップのみ要予約、展示見学は予約不要・無料
- アクセス:地下鉄「烏丸御池駅」から徒歩約5分、「丸太町駅」から徒歩約3分
- 公式サイト:https://www.kunjyukan.jp

金継ぎ工房リウム(kintsugi studio RIUM)|壊れた器に新しい命を宿す静かなひととき

こんな方におすすめ:ものづくりに興味がある大人/雨の日にゆっくり内省したい人
ジャンル:工芸体験/修復・日本文化(屋内)
雨の京都で、心落ち着ける体験をしたいなら「金継ぎ工房リウム」へ。ホテルカンラ京都の1階に工房があります。
“壊れたものを修復して使い続ける”という日本独自の美意識「金継ぎ(きんつぎ)」を体験できるこの工房では、初心者でも丁寧に指導を受けながら、漆と金で器の割れをつなぐ工程を学ぶことができます。
雨音が響く静かな時間の中で、集中して手を動かす時間はまさに“心を整える時間”。自分自身の内面と向き合うような、特別な体験となるはずです。手ぶらで参加でき、完成した器は後日郵送してもらえるのもうれしいポイント。
基本情報
- 所在地:京都市下京区烏丸通六条下る北町190 ホテルカンラ京都1F
- 営業時間:10:00〜17:00(昼に1時間程度休憩あり)
- 定休日:毎週月曜・年末年始
- 料金:6,600円(税込)〜(器は工房で用意)
- 予約:公式サイトより要予約
- アクセス:地下鉄烏丸線「五条駅」8番出口より徒歩1分
- 公式サイト:https://kintsugi-rium.jp
両足院(座禅体験)|雨音とともに呼吸を整える静寂の時間

こんな方におすすめ:心を整えたい方/日常から離れて静かに過ごしたい方
ジャンル:禅・瞑想体験/精神文化(屋内)
東山・建仁寺の塔頭「両足院」では、一般の方でも気軽に参加できる坐禅体験を開催しています。
特に梅雨の雨音に包まれながらの坐禅は、日常では味わえない集中と静けさに満ちており、心をリセットするには最適。
坐禅体験は、準備体操・説明・坐禅・法話を含めて約60~90分のプログラム。初心者でも丁寧に教えてもらえるため、安心して取り組むことができます。しかも1名から予約可能で、服装も指定もないため、観光の合間に参加できるのも嬉しいポイント。
雨音が響く静かな空間で、自分の呼吸に意識を向ける──そんな贅沢な“整う時間”を過ごしてみてはいかがでしょうか。
基本情報
- 所在地:京都市東山区大和大路通四条下ル小松町591
- 開催日:不定期(土日中心)/午前中が主/1回約60~90分
- 体験料金:3,000円
- 予約:WEB予約制
- アクセス:京阪「祇園四条駅」1番出口から徒歩約5分
- 公式サイト:https://ryosokuin.com/zazen/
雨の日こそ、京都で出会える静けさと美しさを
晴れの日の京都ももちろん魅力的ですが、雨に濡れる京都には、また違った風情と魅力があります。
しっとりとした空気の中で味わう文化体験や、美しく光る苔庭、静けさが際立つ寺院の空間──どれもが、心を落ち着け、日常の喧騒を忘れさせてくれます。
この記事で紹介したスポットは、どれも“雨の日だからこそ行きたい”京都らしい場所ばかり。
せっかくの雨を「残念」ではなく、「味わう」機会に変えて、心ほどける梅雨の京都旅をお楽しみください!
