千年の歴史が息づく京都の町家が、新たな宿泊施設として生まれ変わります。株式会社京都インギオンは、祇園に位置する築110年の町家を一棟貸し宿「京町家 二藍(にあい)」として、2025年12月1日に開業すると発表しました。宿泊予約は9月8日より公式サイトで受付を開始しています。
京都の紅葉予測2025|12月も楽しめる見込み
日本気象株式会社が発表した「2025年紅葉・黄葉見頃予想(第1回)」によると、京都の紅葉は例年より遅めに進む見込みです。
項目 | 見頃予想日 | 平年差 | 平年値 |
---|---|---|---|
紅葉(モミジ) | 12月12日頃 | +7日(遅い) | 12月5日頃 |
黄葉(イチョウ) | 11月28日頃 | +4日(遅い) | 11月24日頃 |
例年に比べて紅葉のピークはやや遅く、12月中旬まで楽しめる可能性があります。「京町家 二藍」の開業日(12月1日)は、まさに紅葉終盤の見頃と重なり、宿泊とあわせて晩秋の京都を堪能できる絶好のタイミングです。
京町家を未来へ ― 保存と活用を両立

町家とは、昭和25年以前に建てられた木造建築で、住まいや商いの場として京都の暮らしを映してきました。格子戸や土間、坪庭など、一つひとつの意匠が京都らしい景観を形づくっています。

「京町家 二藍」は、そうした町家の趣を残しつつ、旅人が現代の暮らしの中で体験できる空間へと再生。保存と活用を両立させることで、未来に残すべき文化財を“生きた京都”として体感できる宿を目指しています。
祇園ならではの滞在体験

施設は祇園の東山区に位置し、観光地の中心にありながら、一棟貸しの宿ならではの静けさを備えています。客室は1日1組限定。リビングや寝室、浴室を備え、家族や友人と暮らすように滞在できるのが特徴です。

総支配人の河村直彦氏は「町屋は京都の暮らしを映す文化財であり、未来へとつなぐべき財産。その魅力を滞在を通じて感じ取っていただきたい」とコメントしています。
地域とともに進化する宿へ
「京町家 二藍」は、開業後も地域との連携や職人との協業を続ける方針です。町家の保存にとどまらず、地域文化を取り入れながら進化していく宿として、今後の展開にも注目が集まりそうです。
施設概要
- 名称:京町家 二藍
- 所在地:京都市東山区毘沙門町46-7
- 客室数:1室(1日1組限定)
- 予約開始:2025年9月8日
- 開業日:2025年12月1日
- 公式サイト:https://www.kyotoinngion.com/
まとめ:紅葉の余韻とともに祇園の町家へ滞在を
2025年は紅葉が例年より遅めに進む予想。12月に開業する「京町家 二藍」は、紅葉の余韻を感じながら町家に泊まるという特別な京都体験を提供します。祇園の中心で“暮らすように滞在する”新しい旅のスタイルは、秋から冬の京都観光にぴったりの選択肢となりそうです。
※本記事はプレスリリースをもとに編集部が再構成しました。最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください。京都観光の予定にあわせて、ぜひ参考にしてみてください。
編集・文:京都のいちばんち 写真:京町家 二藍