京都の夏の風物詩、下鴨神社「みたらし祭り(御手洗祭)」が、2025年7月18日(金)から27日(日)まで開催中です。
境内に湧き出る御手洗池に足を浸し、無病息災を祈るこの行事は、ひんやりとした水の感触とともに、古来から京都に伝わる“夏の祈り”を体感できる特別な時間。
夕刻には、ろうそくを灯して池の中を進む幻想的な光景も。子どもから大人まで楽しめる、夏ならではの神事です。
みたらし祭り(御手洗祭)とは?

下鴨神社(賀茂御祖神社)の境内にある「御手洗池(みたらしいけ)」に足を浸し、火を灯したろうそくを献灯して無病息災を祈る「足つけ神事」。
平安時代の貴族が季節の変わり目に穢れを祓うために禊(みそぎ)を行ったことに由来し、夏の土用の期間中に行われます。
冷たい湧き水に浸かることで、心身を清めるとされる夏の行事です。
御手洗池は、7月の土用になると池の周辺や川の底から清水が湧きでるところから、鴨の七不思議にかぞえられます。さらに、御手洗池の底から湧き出る水泡をかたどったのが「みたらし団子」だと言われています。
【2025年開催情報】下鴨神社・御手洗祭
- 開催期間:2025年7月18日(金)〜27日(日)
- 時間:9:00〜20:00(最終受付 19:30予定)
- 御灯明料:大人 500円、中学生以下は志納
- 会場:下鴨神社 境内 井上社(御手洗社)御手洗池
- アクセス:京阪「出町柳駅」より徒歩約10分
- 例祭(神事):7月19日(土) 午前10時斎行
- 露店について:例年、宵日や週末、最終日を中心に多くの出店が見られます(2025年の出店日は公式発表をご確認ください)
- 公式サイトはこちら

みたらし祭りのながれ
- 受付で献灯料を納め、ろうそくを受け取る

下鴨神社の境内には「みたらし祭 入り口」と書かれた案内表示があるので、迷わず進めます。
献灯料は大人500円、中学生以下は志納(お気持ち)となっています。

受付で献灯料を納めた後、靴と靴下を脱ぎ、専用のビニール袋に入れて持ち運びます。
そのまま裸足でろうそく渡し所へ。
- ろうそくを手に、御手洗池へ

受け取ったろうそくは、御池を進んだ先にある「斎火(いみび)」で点しますので、しっかり手に持って進みます。

御池に足を踏み入れると、心がスッと静かになり、自然と祈る気持ちが高まります。
御手洗池の水位は、大人で膝下ほどの深さがあり、しっかりと冷たさを感じます。
特に小さなお子様連れの方はご注意ください。
- 御池に足を浸しながら、ろうそくを献灯・祈願

清らかな「斎火(いみび)」でろうそくに火を灯し、御手洗社(井上社)に献灯します。

神様の前で静かに手を合わせ、一年の無病息災を祈願しましょう。
- 御神水をいただいて、内側からも清めを

御池から上がった後は、靴履き場にて靴を履きます。(休憩所ではないため、速やかに移動を。)
タオルは持参がおすすめ。靴を入れていた袋は各自で持ち帰ります。

その後は、御神水をいただき内側から全身を清めます。
紙コップで無人の水飲み場で飲むか、有人の水飲み場で陶器の器で飲むか、2通りの飲み方があります。

無人の水飲み場からは、とめどなく御神水が流れています。

有人の水飲み場では、陶器の器に御神水を入れてくれます。
冷たい御神水をひと口いただくと、猛暑で火照った身体にすっと染み渡り、内側からも清められるような心地よさが広がります。
御神水をいただいたら、足つけ神事は終了です。
足つけ神事のあとは足形祈祷木で健脚祈願を
御手洗池で心身を清めた後は、「足形祈祷木(あしがたきとうぎ)」への願掛けもおすすめです。

足形祈祷木は、「みたらし祭」期間中に頒布される、足の形をした木製の祈願札です。
参拝者はこの足形祈祷木に自分の名前と年齢を書き、無病息災や足腰の健康(健脚)を祈りながら、御手洗池そばの井上社・御手洗社の前にある水中の納所へ納めます。

御神水で占う、みたらし祭限定の「水みくじ」

足形祈祷木を奉納したら、もうひとつの人気体験「水みくじ」にもぜひ立ち寄ってみてください。
祭り期間中、「みたらし授与所」や授与所で初穂料300円で授与されます。

白紙に見えるおみくじを、御神水に浸すと運勢がふわりと浮かび上がる、みたらし祭限定の占い体験です。

湧き水の清らかさに包まれて浮かび上がる言葉は、まるで神様からのメッセージのよう。
運勢は「願い事」「体調」「金運」「学業・仕事」「恋愛」「旅行」など複数の項目があります。出た結果のおみくじは持ち帰っても良く、境内のおみくじ結び所に結んでも良いとされています。
駐車場・アクセスについて
- 駐車場(西駐車場)情報
- 駐車料金:1時間1,000円、以降30分ごとに500円(最大料金設定なし)
- 開催期間中は右折入庫制限や臨時駐車場の開設もあり
👉 公共交通機関の利用が推奨されています。
編集部のひとこと

筆者も実際に訪れたことがありますが、湧き水の冷たさは想像以上。
最初は驚きますが、その後のすっきり感がたまらず、まさに「心のデトックス」。
夕暮れに灯るろうそくの光も美しく、浴衣での参拝もぴったりです。
※服装は膝までまくれる軽装が◎。
まとめ|夏の京都で、心と体を清める“足つけ神事”へ!

2025年の「みたらし祭り」は7月18日〜27日までの期間限定開催。
幻想的なろうそくの灯りと清水の冷たさに癒されながら、今年の健康と無事を祈ってみませんか?